セリエA開幕節でフィオレンティーナと引き分け、前節では昨シーズン2位のミランのジャイキリに成功した昇格組のパルマ。日本時間1日に行われた第3節のナポリ戦においても、19分のPKで先制に成功して試合を優位に進めていたが、交代枠を使い切った後の終盤、GK鈴木彩艶が退場する事態に見舞われると、後半アディショナルタイムに逆転を許して1-2と敗れた。
しかしパルマの指揮官ファビオ・ペッキアは、試合終了後に『DAZN（ダゾーン）』のインタビューに応じると、アントニオ・コンテ率いる強敵を相手に好パフォーマンスで健闘した選手たちを称えた。
「素晴らしい試合だった。選手たちを褒めたい。人として、プロフェッショナルとして、そして技術的な面において、われわれは勝者として試合を終えた。スクデットを獲得するために作られたチームから、ポイントを獲得できなかったが、パルマは極めて若く、2005年生まれの（マテウシュ）コヴァルスキはこの試合がデビュー戦だった。チームは素晴らしいパーソナリティでプレーしていた。今日の選手たちは偉大だった」
セリエA3戦連続出場の鈴木の評価は？
セリエA開幕から2戦連続で先発出場し、前節のミラン戦では好セーブを見せて勝利に貢献した鈴木。ナポリ戦でも、GKレアンドロ・チチソラとのポジション争いを制してスタメンに名を連ね、後半途中までは安定したパフォーマンスを見せていた。だが後半、遅延行為で1枚目の警告を受けると、75分、エリア外に飛び出した際にナポリ新加入のダヴィド・ネレスを倒して2枚目のイエローで退場処分を受けた。
イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は、日本代表GKのパフォーマンスをやや低めの「5」と採点。「あのネレスに対する無謀な飛び出しが、彼のテストを汚し、パルマの運命を一転させてしまった。遅延行為により、すでに警告を受けていたため、2枚目のイエローが、十分にふさわしかったはずのピッチから彼をつまみ出すことになった」と綴り、75分のミスを惜しんだ。
このほか、大手メディアの『Sky Sport』や『Mediaset』は、合格ラインにわずかに届かない「5.5」の評価を下している。
なお、パルマ指揮官は記者会見の場において、鈴木が退場する直前の73分に、残っていた2つの交代枠を使い切ったことについて「リスクが多少あることは分かっていた。選手が困難に陥らないように2枚替えをした」と説明した。
また、主将で急造GKを務めたエンリコ・デルプラートは、ロッカールーム内の鈴木の様子について問われると、チームとして22歳の若手GKを擁護する姿勢を示し、「僕らは退場のエピソードについてコメントしない。この決断に至った」と明かした。
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