王者として臨んだ昨シーズンを10位で終え、チームの再建へ“勝者の指揮官”アントニオ・コンテを招聘したナポリ。開幕戦でヴェローナに0-3と敗れたものの、その後は無敗を維持し、30日のモンツァ戦の勝利により、合計13ポイントで単独首位へと浮上した。
スクデット争いのライバルたちがヨーロッパのカップ戦出場で過密日程に臨む一方、コンテ率いるナポリはリーグ戦での戦いに集中できるため、有力な優勝候補とみられている。アウレリオ・デ・ラウレンティス会長は「ジンクスがあるので何も言わないでおこう」とSNS上でつぶやき、スクデットへの期待を示唆したが、コンテは試合終了後、『ダゾーン』のインタビューで現実を見据えた。
「私が常に言っていることは、欧州カップ戦に出場しないことでメリットもあれば、デメリットもあるということ。1週間かけて練習できるのはメリットであるが、チームにヨーロッパレベルの競争力がないことはデメリットだ」
「そのうえで、われわれは夢を育み、叶えられるように取り組みを続けたい。だが私は現実を直視しなければならない。現実は、われわれが飛躍からはるかに遠いことを物語っている。地に足をつけ、今日のように毎試合で汗を流し、成長していかなければならない」
「まだ完全再建を始めて3カ月も経過していない。私は過去に重要な仕事をした実績があり、私に対する期待値が高いのは分かっている。ファンの夢を奪うつもりはない。だが私自身は地に足をしっかりつけなければならない。目の前には多くのチームがあり、われわれは追いかける側であり、最善を尽くさなければならない」
「経験もない者がスクデットを語るのは簡単だ。だが、少しでも経験のある私の立場から言えば、地に足をつけるべきだ。われわれは再建を始めたばかりであり、仕事を加速させ、昨シーズンのような10位ではなく、競争できる場所へとナポリを再び導かなければならない」
またナポリ指揮官は、自身が獲得を熱望した愛弟子のロメル・ルカクについて「インテル時代のようなチームをけん引できるルカクは戻って来るか?」と問われると、自身の見解を示した。
「ロメルがゴールを挙げるかどうかはさておき、試合に積極的に関わり、チームの目標達成へ向けて、重要な貢献をしてくれることを望んでいる。ロメルだけでなく、全員に当てはまることだ。彼は良い意味で試合を動かすことができる選手だ。今日は、チームのための仕事を多くこなしてくれた。ゴールが生まれればもっと良いが、重要なのは良いパフォーマンスを見せようとする意欲を持つことだ」
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