日本代表GK鈴木彩艶が所属するパルマは今シーズン、セリエA第2節で強豪ミランを撃破するサプライズを巻き起こしたが、その後はナポリや残留争いのライバルを相手に4戦未勝利と3年ぶりのセリエAでの戦いに苦戦。日本時間1日にホームで行われたカリアリ戦では、相手にリードされる展開から2度、同点に追いついたが、直後に失点して2-3と敗れている。
そんなファビオ・ペッキア率いるパルマについて、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。地元エミリア・ロマーニャ州出身の元イタリア代表FWファビオ・バッザーニ氏は、ファビオ・ペッキアのチームの問題点を指摘している。
「パルマは人数をかけて攻撃をし、多くのチャンスを作り出す一方で、同時に多くのチャンスを相手に与えてしまう。守備の際に、スペースをカバーするのに苦戦しているからだ。おそらく危険を察知する感覚がなく、守備への闘志もないように思う」
「カリアリ戦の決勝点のシーンでは、わずか3回のパスであまりにも簡単にエリア付近まで持ち込まれている。ゴールを挙げたばかりというのは分かるが、ボールのラインより前にいる選手の数が多すぎる」
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パルマがスコアをコントロールできない理由は?
バッザーニ氏は、パルマの守備における集中力や注意力の欠如を改めて強調。フィオレンティーナ戦やナポリ戦、ウディネーゼ戦でも見られたように、スコアをコントロールすることに苦戦している理由を指摘した。
「ペッキアは、これがチームの特徴だと言うが、選手個人の面も含めてレベルを引き上げていかなければならない。セリエAにおいて、毎回、1試合で2、3点取って勝つことは難しい。このチームは、特徴的に、守備における闘志や危険の察知、状況をコントロールするのが難しいのだろうか。平均2失点と失点が多い。果たして改善の余地はあるのだろうか。それとも補強でしか解決策を見つけられないのだろうか」
「私の印象だが、このチームはセリエBで戦っていた頃とほとんど変わっていない。だからこのような状況を経験することに慣れていないんだ。昨シーズンは、困難な時間帯をコントロールしなければならなかったり、自陣エリア内に押し込まれたり、危機に陥るようなことがなかった」
「パルマは試合を支配し、勝利していたからね。その時と同じチームで、セリエAのチームやセリエAの選手たちを相手に、そのような状況に対処しなければならない。この点に関して、パルマは不慣れなんだ」
『ダゾーン・イタリア』の解説者は、パルマの改善策として、練習における守備への意識の強化を挙げた。
「危険の察知や守備における闘志をもって、日曜の試合へ臨むためには、日々の練習で準備しておかなければならない。試合で披露できることは、練習で取り組んだことに限られる。ミニゲームで失点しない気迫を見せることから始まると思う。その結果、危険の察知力が鍛えられた状態で、試合に臨めることになる。ミニゲームで失点した時に、誰か怒る選手がいなければ、試合で闘志を出せるはずがない」
伊解説陣が絶賛のGK鈴木彩艶のプレーは?
『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、レッチェ戦に続いてカリアリ戦で先発出場したGK鈴木彩艶の1プレーに賛辞を贈っている。パルマは開始3分、カリアリにCKを献上。ニアにいたアドリアン・ベルナベがクリアしようとしたボールはエリア中央へと向かい、カリアリFWロベルト・ピッコリが頭で合わせたが、鈴木が驚異的な反射でセーブした。
バッザーニ氏は、カウンター狙いでCKの守備に人数をかけないパルマの失点のリスクを指摘したうえで、日本代表GKのプレーを称えた。
「これは本能のセーブだ。パルマはエリア内に選手が7人と少ないのでスペースが生まれてしまう。だが、このリスクを負いつつ、素早いカウンターのチャンスを狙っている。そこで、スズキはシュートを跳ね返して素晴らしかったよ」
実況を務めたアレッサンドロ・ヨーリ氏は「ザイオン・スズキの素早い反応に救われた。フェノーメノのようだったよ」と絶賛。「開始数分ですでに2回、ザイオン・スズキの守るゴールで(失点のリスクに)鳥肌が立つ思いだったが、リプレー動画を見ても、あの反応はフェノーメノだった」と繰り返した。
ボローニャとのダービーへ
日本時間6日には、2020-21シーズン以来となるボローニャとのデルビー・デッレミリアが控えるパルマ。敵地ダッラーラにおいて、約40日ぶりの勝利を目指す。地元紙『Parma Today』は、パルマが指摘されている守備を改善してバランスを見出すために、MFを1人増やしてFWを減らし、「より純粋な4-3-3」のシステムを採用する可能性があると予想している。
また、ひざを負傷したオーストリア代表DFアレッサンドロ・チルカーティを長期離脱で失った現在、今夏にインテルやナポリとの争奪戦を制してサンプドリアから獲得した17歳の逸材DFジョヴァンニ・レオーニの先発起用に期待を寄せた。
鈴木はこれまで、出場停止となったウディネーゼ戦を除くセリエA5試合に出場しているが、地元紙のほか、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』や大手メディア『Sky Sport』、『Mediaset』なども日本代表GKの先発を予想している。なお、大手メディアは現時点において、ペッキアがこれまで通り4-2-3-1のシステムを選択すると分析している。
放送・配信予定
- ボローニャ vs パルマ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年10月6日(日)日本時間22:00
- 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・レナート・ダッラーラ
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