川崎フロンターレは16日、8シーズン率いてきた鬼木達監督が契約満了に伴い今シーズン終了をもって退任することを発表。就任初年度の2017シーズンにJ1初制覇に導くと、2018年にはリーグ連覇、2019年にはJリーグYBCルヴァンカップを初制覇し、2020年にはリーグと天皇杯の2冠を達成。2023年には2度目の天皇杯優勝をもたらし、就任8シーズンで7タイトルという黄金期を築いた。
鬼木監督は、1993年に鹿島アントラーズでプロキャリアをスタートし、2000年に川崎Fに加入。2006年に同クラブで現役を引退。それ以降は育成・普及コーチやトップチームのコーチを務めて川崎F一筋で指導者キャリアを積んできた。
2003年から2020年まで川崎F一筋で現役キャリアを築いてきた中村憲剛氏は、今回の発表を受けて「鬼木監督は元同僚で、僕が入団した時に先輩で、キャプテンで、そこからの付き合いなので、選手時代は先輩、後輩の関係でもありましたし、一度引退されてからアカデミーの方にいきましたけど、2015年にトップチームに戻ってきてからはコーチと選手、コーチとキャプテン、そして監督とキャプテンという本当に長くて、コメントするのがここが初めてなんですけど、正直に言えば、胸にポッカリと穴が空いてしまっている。それだけ付き合いが長かったので、リリースが出た時はすごく重かったですね。それだけの付き合いをしてきた方がクラブを去るということなので」と率直な思いをコメントした。
続けて「全然、リアクションが取れないというか、優勝もさせてもらったし、選手としてもそうだし、指導者になってからも現役の時からここがこうで、ああでとずっと教えてもらっていた方なので、その人がいなくなるという人生をまだ受け止めきれていないです。お疲れ様ですもまだ言えないなと。まだ終わっていないので。本当に感謝しかないですね」と最後は感謝の言葉を述べた。
同じく現役時代に1年間だけ共にプレーした鄭大世氏は、現役時代の夏のオフに一緒に沖縄旅行へ行った思い出を明かしつつ、「憲剛さんは胸にポッカリと穴が空いているのかもしれないですけど、僕はすごく良いものをいっぱい携えて川崎Fを出ていくんだろうなと。幸せを両手にいっぱい抱えて川崎を出ていくから。それだけ偉大な監督なので」とコメントした。
川崎Fは、AFCチャンピオンズリーグエリートを含めて残り8試合となる。中村氏は、今いる選手たちに向けて「選手たちには奮起して欲しいと思います」と思いを託した。
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