横浜FC 対 栃木SC の見どころ
J1昇格へ“3度目の正直”に挑む。勝てば自動昇格が決定したシチュエーションを迎えながらも、ここ2試合は連敗とまさかの足踏み状態が続く横浜FCが、ホーム最終戦で悲願を成し遂げられるか。
あれだけ堅く守ってきた守備が、この2試合は崩壊してしまっている。アウェイに乗り込んで戦った前々節・ベガルタ仙台戦は試合開始6分と33分に連続で失点を重ねると終了間際の86分にも失点し、今季初の3失点で乾杯を喫した。
それでも、自動昇格に向けて圧倒的優位な状況で迎えたホームでの前節・ファジアーノ岡山戦は、さらに大量失点で敗戦。前後半に2失点ずつを喫して、満員のニッパツ三ツ沢球技場はため息に包まれた。34節を終えた時点ではわずか20失点と堅守が売りであったチームにとっては、2試合で7失点という結果は素直に受け入れ難い結果となってしまった。
しかしながら、なお自力でのJ1昇格の可能性が残されていると考えれば、今節に向けてやるべきことにブレはないはず。この2試合の反省を受け止め、キックオフの瞬間を迎えたい。
そして、10月29日には長年チームを支えてきた武田英二郎が引退を発表。2018シーズンから7年間ハマブルーのユニフォームに袖を通してきた功労者を笑顔で送り出すためにも、横浜FCが目指すモノは一つである。1年でのJ1復帰へ、今節は勝利以外には何も必要ない。
対する栃木は前節、ホームに清水エスパルスを迎えて戦ったが、あと一歩届かずに0-1の最少スコアで敗戦。クラブ史上二度目のJ3降格の憂き目にあってしまった。それだけでなく、勝った清水はその結果、J1昇格が決定。目の前で歓喜を見届ける“ダブルパンチ”を食らった。
ただ、栃木にもプロとしての意地があり、2週連続で目の前で昇格を許す訳にはいかない。ある意味、プレッシャーから解放され、吹っ切れた状態で戦えるであろう今節は、面白いゲームが期待できる。
大ベテランの矢野貴章を先頭にアグレッシブな戦いを披露し、意地の勝利をつかみたい。
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