今季のJ1リーグが決着した。
優勝争いは三つ巴となった。逆転優勝のためには勝利して首位・ヴィッセル神戸の結果を待つ必要があったサンフレッチェ広島とFC町田ゼルビアは、敵地でそれぞれガンバ大阪、鹿島アントラーズの上位陣と対戦した。
勝てば逆転優勝に大きく近づく可能性のあった広島は、立ち上がりから苦戦を強いられる。13分、CKの流れからボックス左のウェルトンが折り返すと、最後は坂本一彩がダイレクトシュートを沈めてG大阪が先制点を手にした。
その後はリスクを冒した攻撃で広島が攻勢を強める。しかしなかなか得点を奪えないと、81分にセットプレーからの流れで中谷進之介が追加点を奪取。さらに88分に坂本がこの日2点目のゴールを奪って勝利を決定づけた。結局、後半アディショナルタイムに広島は加藤陸次樹のゴールで1点を取り返すも時すでに遅し。3-1で勝利したG大阪が4位を確定させ、広島は優勝にたどり着くことができなかった。
一方、敵地で鹿島と相対した町田も立ち上がり5分に師岡柊生、16分には樋口雄太にゴールを奪われてビハインドを負う展開に。22分に下田北斗のゴールで1点を取り返して反撃攻勢に出たが、前半アディショナルに鈴木優磨にゴールネットを揺らされて後半へ。ゲーム終盤は相手の守備を崩せず、そのまま1-3で敗れて3位が確定した。
この結果により優勝が決まることになった神戸だが、他会場の結果に関係なく優勝を決めたのは見事だった。湘南ベルマーレとのホームゲームに挑んだ神戸は、序盤から攻勢を強めていくと、26分に武藤嘉紀のシュートのこぼれ球を宮代大聖が押し込み、貴重な先制点を奪うことに成功する。
これで主導権を握ると、43分には佐々木大樹の冷静なラストパスに反応した武藤が追加点を奪取。リードを広げて後半へと折り返した。
後半も大きく流れは変わらず、70分には扇原貴宏が豪快なミドルシュートを叩き込んでダメ押しとなる3点目。これで試合の大勢は決まった。このリードを最後まで守り切った神戸が最終戦を勝利。昨季に続く連覇が決定した。
注目された残留争いは最後にドラマは起きず。16位にいた柏レイソルが敗れ、17位のアルビレックス新潟が引き分けた中、大逆転での残留を狙ったジュビロ磐田も最下位のサガン鳥栖に3失点を喫して敗戦。今季の降格チームは磐田、北海道コンサドーレ札幌、鳥栖の3チームとなっている。
そのほか、8年間で7度のタイトルを獲得した鬼木達監督の今季限りでの退任が決まっていた川崎フロンターレは、最終戦でアビスパ福岡に3-1の勝利。最後は笑顔でチームを去っている。
■Jリーグ結果
・J1第38節：
札幌 1-0 柏
鹿島 3-1 町田
浦和 0-0 新潟
FC東京 3-0 C大阪
川崎F 3-1 福岡
横浜FM 0-2 名古屋
京都 0-0 東京V
G大阪 3-1 広島
神戸 3-0 湘南
鳥栖 3-0 磐田
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