今夏、シント=トロイデンからセリエA昇格組のパルマに加入すると、今シーズンはここまで、出場停止となったウディネーゼ戦を除く、リーグ戦全試合に出場している鈴木彩艶。セリエA第14節では、好調ラツィオを相手にビッグセーブを見せて強豪撃破に貢献して評価を高めると、日本時間7日、今度は、昨シーズンのセリエA覇者インテルを相手に奮闘した。
パルマが狙うザイオン起点のカウンター攻撃
ファビオ・ペッキア率いるパルマは、最終的に1-3と敗れたが、『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、どのように鈴木のパフォーマンスを評価したのだろうか。元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏はまず、15分のインテルのコーナーキックのシーンに注目した。
ストラマッチョーニ氏は、カウンター攻撃を狙うパルマが前線に3人を残し、自陣エリア内を7人のフィールドプレーヤーで守ったことを踏まえ、「インテルは、攻撃において同人数での勝負を受け入れた」と指摘。「したがってカウンターを仕掛けられた場合、3対3で守ることになる」と説明した。
『ダゾーン・イタリア』の解説者は、この直後、鈴木が空中でボールを収めて素早いカウンター攻撃を狙おうとしたが、静止する様子を見届けると、インテルの狙いを解説した。
「(スズキは)すぐに蹴るはずだが…。見たかい? (インテルの選手たちが)すぐに蹴らせなかった」と指摘。「当然のことだが説明しよう。前線に3人を残した時、GKはセーブしたら、すぐさまボールを蹴らなければならない。だがインテルの選手たちは、できる限りのことをして彼を妨害した。それでキック自体もうまくいかなかった」と、足元の技術を持つ日本代表GKを起点としたパルマのカウンター攻撃への対策があったことを明かした。
続いてイタリアの解説陣は、25分、鈴木がフェデリコ・ディマルコのクロスを弾いたところ、インテル主将のラウタロ・マルティネスがシュートを狙ったシーンに言及した。実況担当のエドアルド・テストーニ氏は「ディマルコのクロス。スズキがボールを残してしまった。だがラウタロはゴールをとらえることができなかった。なんてチャンスだ」と伝えた。
ストラマッチョーニ氏は、パルマGKが完全にボールをクリアできなかったことについて「ここがスズキのミスだ」と指摘した一方、ラウタロについても「トーロ(ラウタロの愛称)は、押し込むだけのボールを外してしまったようだね。彼らしくないひどいキックだった」と振り返った。
(C)Getty images
パルマ指揮官が怒った1シーン
元インテル指揮官は、38分のCKシーンの直後にも、パルマのカウンター狙いの意図について言及している。ロサリオ・アビッソ主審が笛を吹くと、ストラマッチョーニ氏は「ペッキアがかなり怒っているよ。アビッソが、スズキの素早いフィードを阻止してしまったからね。パルマはCKの際、この3対3でのカウンター攻撃を準備してきたのだろう」と述べ、試合へ向けて準備してきた攻略法であったことを指摘した。
1-0で迎えた48分、インテルMFニコロ・バレッラがエリア内中央のラウタロへ浮き球を入れると、テストーニ氏は鈴木と17歳のジョヴァンニ・レオーニらが一瞬、お見合いをするような形になったと指摘。「レオーニと(エンリコ)デルプラート、スズキが迷っているように見えた。ラウタロは最後まで狙っていなかったようだが…」とパルマが難を逃れたことを伝えた。
だがストラマッチョーニ氏は、パルマGKらのプレーに問題がなかったことを主張し、賛辞を贈った。「ところが違う。スズキとレオーニのコミュニケーションは素晴らしかったよ。若きDFは、ボールをGKに預けようとしたのが明確だった」と分析した。
スローも強いと賛辞
インテルに3点をリードされた73分、パルマGKは、クリスティアン・アスラニのクロスを両手で収めると、左サイドにいたデニス・マンへロングスローを繰り出した。イタリアの実況担当は「スズキは簡単にボールをつかむと、すぐにカウンターを仕掛ける意欲を常に持っているようだ。パルマはこうした解決策を狙っている」と伝えた。テストーニ氏は80分にも「スズキはいつもスローが強い」と述べ、キックだけでなく、スローも称えた。
パルマは90分間を終えて、1-3と敗れたが、試合終了後、ストラマッチョーニ氏は、ラウタロの3度のビッグチャンスを振り返る中で、鈴木が59分にインテル主将のヘディングシュートを阻んだシーンに賛辞を贈った。「ここはスズキがうまかったね。ラウタロはタイミングをずらして逆方向を狙ったが、スズキの手が届いた」と語った。
なお、パルマの次戦は、15日に予定されているホームでのヴェローナ戦となる。
放送・配信予定
- パルマ vs ヴェローナ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2024年12月15日(日)日本時間23:00
- 実況:八塚浩
- 会場:スタディオ・エンニオ・タルディーニ
関連記事
● 「最高に親切だった日本のベッカム」伊解説陣が語る元セリエAの日本人選手たち…本田圭佑を伊記者が絶賛、中田英&中村俊、森本らにも持論「一番熱狂した」のは? | セリエA
DMM×DAZNホーダイなら月々割引&ポイント還元でお得!
(C)DMM.com
DAZNで配信しているスポーツは、DMMプレミアムとDAZN Standardがセットになった『DMM×DAZNホーダイ』でも視聴することができる。
通常DMMプレミアムとDAZNを別々に契約すると月額4,750円(税込)がかかるところ、『DMM×DAZNホーダイ』なら月々1,270円お得な月額3,480円(税込)で2サービスを楽しむことができる。
なお、DAZNのスタンダードプランからの切り替えも可能(一部は不可)なので、まずは公式サイトをチェックしてみてほしい。
▶【DMM×DAZNホーダイがお得】今すぐ公式サイトから登録
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。