マッシミリアーノ・アッレグリ率いるユヴェントスは12日、ローマのスタディオ・オリンピコで行われたイタリア杯決勝でインテルと対戦。だが延長戦の末、2-4で敗れて大会2連覇を逃し、11年ぶりに無冠のシーズンとなった。
37歳のキエッリーニはこの日、先発メンバーに名を連ねると、アルトゥールと交代する84分までピッチでプレーして守備陣を統率した。ユーヴェ主将は試合終了後、『Sportmediaset』のインタビューに応じると、シーズン終了後のユヴェントス退団を発表。ホームでのラストゲームとなる現地時間16日のラツィオ戦の際にファンへ別れを告げる意向を示した。
「僕は喜びとともに穏やかな気持ちでこのチームを去り、ユヴェントスの1番目のファンになるつもりだ。これは100%僕の決断であり、月曜日に僕のユヴェントススタジアムに別れの挨拶をすることになる。その後、(最終節の行われる)フィレンツェで最後の時間を過ごすだろう」
キエッリーニは今シーズンを振り返りつつ、チームの復興をアッレグリと若手選手たちに託した。
「11年ぶりの無冠のシーズンにチームを去るのは残念だが、これを受け入れ、胸に刻まなければならない。何かが上手くいかなかった。チームの成長は見られたが、かつての最強チームからはほど遠い。しっかりと分析していく必要がある」
「ミランはインテルよりも戦力に劣るが、順位表では上に立っているのを見ると、意欲や気持ちの面で継続性が必要になると言える。長らく受け継がれてきたユーヴェのDNAが欠けているようだが、これを取り戻さなければならない。物事にはサイクルがあり、それが人生なんだ。だからこそ再出発するためのエネルギーを見出さなければならない」
「監督は、ユヴェントスのDNAを吹き込むのに最適な人物と言える。ユーヴェは来シーズン、無冠で終わることは許されない。この成長の過程を自覚していくことが重要だと考える。僕は2度も7位を経験したが、時間はかかったが再出発することができた。次は若手選手たちの番だ」
「僕はできる限りのことはしてきた。チームに何かを残すことができたことを願っている。バトンは若手選手たちに託したい。これは僕の決断だ。穏やかな気持ちでチームを去り、今後はユーヴェ最強のファンになるつもりだ」
キエッリーニの今後の去就は?
キエッリーニはピサ生まれの37歳。リヴォルノの下部組織でキャリアをスタートすると、フィオレンティーナを経て2005年夏からユヴェントスでプレー。17年間でセリエA9連覇を果たすなど、数多くのタイトルを獲得し、王者ユヴェントスのバンディエラとしてチームを支えるとともに、世界最高DFの1人として高い評価を受けた。
ユーヴェDFはすでに、同じく主将を務めるイタリア代表においても今シーズン限りでの引退の意向を示している。今後の去就は未定だが、MLSへの移籍の可能性が報じられたほか、キエッリーニ自身は『Sky Sport』のインタビューで幹部転身の可能性に言及。「ここに残り、ゆっくりと幹部の道を進んでいきたい。だが決断はゆっくりと下したい」と語った。
またインテル戦開始前にインタビューに応じたユヴェントス副会長のパヴェル・ネドヴェド氏も、幹部として迎え入れる用意もあることを示唆。「ワールドクラスで象徴となる選手だ。何をしたいかは、彼自身が決めることだ。我々はあらゆる可能性に応じるつもりだが、決断は彼に任せる」と述べている。
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