アトレティコ・デ・マドリーの最多出場記録を保持するMFコケが、あと1回ピッチに立てば600試合出場に達する。だが同チーム主将は、出場数についてまったく意識していないようだ。
2022年10月にアデラルド・ロドリゲス氏の記録553試合出場を上回り、アトレティコのユニフォームに最も袖を通した選手となったコケ。その最多出場記録を599試合まで伸ばしているアトレティコの魂は、25日のラ・リーガ第14節、本拠地シビタス・メトロポリターノでのマジョルカ戦で、3桁目の数字を誰も踏み込んだことのない領域まで動かすことになる。
だが、この偉大な記録を前にスペイン『マルカ』とのインタビューに応じたコケは、出場試合数を意識していないことを強調。出場する試合の数ではなく、ピッチ上で見せるべき質にだけ焦点を合わせているようだ。
「何試合プレーしたかなんて数えていないよ。最多出場選手になるときだけは、皆に言われていたから頭にあったけどね。でも、その後には600とか700試合に到達するとかでなく、プレーして勝つことだけに意識を集中している。素晴らしい成功だけど、でも僕が望むのは次の試合がやって来ることだけだ。どれだけすごい数字でも、自分が評価されるのはどれだけプレーしたかではなく、ピッチ上でどんなプレーをしたかにほかならない」
コケはまた、そのキャリアの大部分で指導を受けてきたディエゴ・シメオネ監督の存在についても言及している。
「彼は監督であり、言ってしまえば父親のようでもある。自分が難しい時期を過ごしているときにはいつだって助けになってくれたし、ここに到着した1日目から僕のことを信頼してくれた。僕はピッチ上でその信頼に報いようとしてきたんだ。自分にとって彼は大切な存在なんだよ」
2011年の終わり、シメオネ監督がアトレティコに指揮官として帰還を果たした際、まだ若手だったコケはマラガにレンタルで移籍寸前だった。だがコケのプレーを気に入っていたシメオネ監督が放出を拒絶して、自チームにとどめている。
「そのことを何回彼に感謝したか? 言葉を口にしたことは一度もないけど、ピッチ上でその感謝の気持ちを伝えてきた。彼はあのとき賭けた一人の青年を目にしながら、間違いなく誇らしさを感じているはずだ。それからずっと努力、犠牲の精神、彼とチームのために死ぬ覚悟を示してきた青年にね」
ここ最近のコケは5-3-2のアンカーとしてプレーし、チームをビルドアップから支えている。「今はより考える選手になり、あまり走る必要がなくなった?」かと問われた同選手は、次のように返答した。
「データ的には今の方が走ってるよ! でも選手的な変化について話せば、以前は自分より成熟した選手がいたが、時が経つに連れて自分だってフットボール的にも成熟を果たして、それであそこでプレーするようになった。以前はもっと速くターンしたりゴールにつながるライン間のパスを出せたりしたかもしれないが、今はより速くゲームを解釈することができる。やや後方でプレーすることによって、ゲームを解釈したり、攻撃と守備のためにチームメートを配置につかせたりする時間を少し手にできるようになったね。それは成熟が与えてくれることなんだよ」
「このポジションでプレーするのはユース以来で、プロではまったくプレーしてこなかった。でも後方からボールを出して、チームメートをプレーさせることはとても楽しいよ。ライン間のグリジ、コレア、モラタを見つけ出したり、ロングボールを出すこともね」
守備的から攻撃的なフットボールにシフトして、結果も勢いも見せているアトレティコだが、ビハインドを負って劇的に逆転する勝利なども少なくない。
「結局、僕たちは苦しむチームなんだよ。どれだけ勝利を重ねても、いつだって苦しんでいる。それがDNAに刻まれているんだ。逆転しなければいけないときもあれば、守って苦しむときもある。今季、何度も良い試合をして、点差をつけて勝利していてもね」
コケはまた「最高の5番はブスケツ」「最高のパサーはシャビ・アロンソ」「最高のフィニッシャーはファルカオ」「スペースにパスを出す上で最高の選手はジエゴ・コスタ」「最高の決定力を持つのはルイス・スアレス」「最も創造的選手はアントワーヌ(・グリーズマン)」「最もプレーが読めないのはメッシ」「最も苦しめられた選手はメッシ」「最も賢いのはイニエスタ」「最高のキャプテンはガビ」「勝つのが一番うれしいチームはレアル・マドリード」と一問一答に答えていき、「最もチョリスタ(シメオネ主義者)なのは?」という質問に対しては、こう返答している。
「僕だ」
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