バルセロナからのレンタル移籍によってオサスナでプレーするFWアブデ・エザルズリが好調だ。バルセロナに残れなかったことに疑問を呈する声すら上がっている。
アブデは昨夏の移籍市場の最終日、買い取り義務なしの1年レンタルでオサスナに加入。加入当初こそ途中出場が多かったが、その後スタメンの座を獲得すると、大きな存在感を発揮するようになった。
左サイドからスピード満点のドリブル突破を仕掛けて、オサスナのチャンスを創出していくアブデ。1日に行われたコパ・デル・レイ準決勝ファーストレグ、本拠地エル・サダールでのアトレティック・クラブ戦では、後半開始直後にゴラッソを決めてチームの1-0先勝に貢献した。
アトレティック戦の47分、ピッチ中央付近でMFモイ・ゴメスのスルーパスを受けたモロッコ代表FWは、その抜群の足の速さを生かして左サイドを突破。カバーに入ったDFダニエル・ビビアンとの1対1も緩急をつけ、ボールを大きく蹴り出すドリブルで制してペナルティーエリア内左に入り込むと、左足のシュートを対角線上に決め切っている。その後、交代でピッチから下がるアブデに対して、エル・サダールの観客は「アブーデ！ アブーデ！」のコールと大喝采を送っている。
スペイン『マルカ』はこの大事な一戦で主役となったアブデを称賛。この21歳FWが、今季バルセロナでプレーしていないことを“謎”としている。
「このモロッコ人選手は、緊張とインテンシティーとミスする恐怖で闇に包まれたこの戦いにおいて、煌めく唯一の光だった。彼がポストの根本めがけて決めた強烈な一撃は、オサスナに歴史的偉業へと向けた一歩を踏ませている。彼らはサン・マメスで勝負をつけなけくてはいけないが、アブデはそこでも“レオネス（獅子たち）”のDFラインにとって驚異の存在になるだろう」
「アブデはアラサテ率いるチームにおいて、素晴らしいアジテーターとなった。加えて彼はドリブル突破だけでなく、点取り屋という意外な側面も見せたのである。このバルセロナを所属元とする選手が今季初め、チャビ率いるチームで居場所がなかったなど、どうにも信じることが難しい」
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