バルセロナのデコSD(スポーツディレクター)が、チャビ・エルナンデス監督の後任候補としてハンジ・フリック氏にコンタクトを取ったようだ。
チャビ監督は先に行われた記者会見で「ファンは今のバルサが25年前と違うことを理解しなくてはならない」「今の監督は『この選手とこの選手とこの選手がほしい』と言えないんだ」などクラブの財政難によって補強や成果を挙げることの難しさを説き、ラポルタ会長の逆鱗に触れたとされている。 ラポルタ会長はチャビ監督の慰留に成功した約1カ月前、同指揮官から“すべての大会で競える”という言葉を耳にしていたとのことで、会見の発言を裏切りと捉えて解任の考えを固めているそうだ。
デコSDはラポルタ会長の命によって、すでにチャビ監督の後任探しに着手しており、フリック氏と電話で話をしたとのこと。まずスペイン『RAC1』がこれを報じ、その次に『ムンド・デポルティボ』が事実確認が取れたとしている。なおデコSDがボージャン・クルキッチ氏(バルセロナのフットボール部門コーディネーター)とロンドンに赴き、フリック氏の代理人ピニ・ザハヴィ氏と話し合いの場を持ったとの情報もあるが、『ムンド・デポルティボ』曰く、彼らがロンドンで会ったのはまた別のフットボール関係者(誰なのかは不明とのこと)であり、フリック氏との接触は電話だけであったようだ。
デコSDとフリック氏の指揮官の会話は、ポジティブなものになった模様。『ムンド・デポルティボ』によれば、フリック氏にはチェルシーをはじめとしたプレミアリーグ勢が興味を示していたようだが、ラポルタ会長とチャビ監督との確執が生じたことを受けた同氏はチェルシーに直接的にノーと言うなど、あらゆる交渉をストップさせたという。元バイエルン・ミュンヘン&ドイツ代表指揮官は現在、バルセロナを率いることにプライオリティーを置いているとのことだ。
その一方でバルセロナも、ラポルタ会長のドイツフットボールに対する愛好やザハヴィ氏との良好な関係、そしてデコSDとフリック氏のポジティブな話し合いから、同指揮官を実際的に招聘する可能性が高まっている模様。『ムンド・デポルティボ』は加えて、26日のラ・リーガ最終節、アウェーでのセビージャ戦が、チャビ監督がバルセロナで采配を振るう最後の試合になる見込みとも報じている。チャビ監督はその試合後にラポルタ会長と会談する予定だが、そこで解任の意向を伝えられるのかもしれない。
果たしてバルセロナ、もっと言えばラポルタ会長は、チャビ監督を本当に解任して、フリック氏にチームを任せるのだろうか。今後の成り行きに注目が集まる。
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