スペイン政府のスポーツ裁定審議会(TAD)は4日、バルセロナFWロベルト・レヴァンドフスキの3試合の出場停止処分を維持する決定を下した。
ラ・リーガ第14節オサスナ戦で一発退場となったレヴァンドフスキは退場処分で1試合、指を鼻に当てるという主審を侮辱するようなジェスチャー(バルセロナ側はチャビ・エルナンデスに向けたものと主張)で2試合の出場停止となるはずだった。
だがバルセロナはスペインサッカー連盟(RFEF)の訴訟委員会、スペイン政府のTADに異議申し立てを却下されてもあきらめず、その次にマドリード中央訴訟裁判所に訴え出ると、同裁判所が12月30日、現時点で処分を科せば「償い得ない打撃」を与える可能性があるとして予防措置で処分を保留に。なお翌日のラ・リーガ第15節でバルセロナと対戦したエスパニョールは、急遽レヴァンドフスキが起用可能になったことに徹底抗議をして、「彼は出場停止であるべきだった」「あらゆる手段を用いて私たちの利益を守り抜く」との声明を発表している。
そして、司法の介入によってTADは再び審理を行うことになったが、結局3試合の出場停止処分を維持することを決定。これによってレヴァンドフスキは、8日のラ・リーガ第16節アトレティコ・デ・マドリード戦(アウェー)、22日の第17節ヘタフェ戦(ホーム)、29日の第18節ジローナ戦(アウェー)を欠場することになる。
なおバルセロナがマドリード中央訴訟裁判所に訴えて処分を保留したことは、今後のスペインフットボール、ひいてはスポーツ界に大きな前例をつくった可能性もある。スペイン国内のスポーツ仲裁においてTADは終審の位置付けとなるが、バルセロナがエスパニョール戦でレヴァンドフスキを起用できたように、TADによる最終決定が下された後にも処分保留を狙って一般裁判に訴えるケースが増えることになるかもしれない。
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