バルセロナがスペインフットボール連盟(RFEF)の審判技術委員会(CTA)元副会長、エンリケス・ネグレイラ氏保有の会社に多額の金銭を支払っていた事実……スペインで“カソ(事件)・ネグレイラ”と呼ばれるこの一件に関する報道は、加熱の一途をたどっている。
現在検察当局は、バルセロナがカタルーニャ出身のネグレイラ氏とその息子が保有する会社に多額の金銭を支払っていたことについて、捜査を進めている。これまでラ・リーガでは、スペインのクラブが審判を操作している可能性が都市伝説のように噂されてきたが、そうした行為を証明し得る支払いがあった事実はスペイン国内を大きく揺るがしている。
まずスペイン『カデナ・セール』が、2016年からネグレイラ氏がCTA副会長の座を退任した2018年まで、バルセロナが同氏とその息子保有のDASNIL社に140万ユーロを支払っていたと報道。その支払いの名目は「バルセロナ所属選手たちへの審判に対する振る舞いについてのアドバイス」というものだった。またネグレイラ氏は国税局の調べに対して「バルセロナは自分たちの不利となる判定がないことを確実としたかった。つまり、すべてが自然であるように」と供述したという。
そして続いてスペイン『エル・ムンド』が、バルセロナがネグレイラ氏に支払っていた金額が650万ユーロに上ることを報道。ジョアン・ガスパール氏が会長を務めていた2001-02シーズンに13万5288ユーロ、次シーズンに13万9535ユーロ、ジョアン・ラポルタ会長の第一次政権がスタートした2003-04シーズンに14万5758ユーロと支払う金額は増えていき、2009-10シーズンには57万3398ユーロを支払っている。
加えて、2017年から2018年までに140万ユーロを支払ったバルセロナ前会長のジョゼップ・マリア・バルトメウ氏が、DASNIL社との契約を止めることを決断した際、ネグレイラ氏から脅迫のようなメッセージを送られていたとのこと。『エル・ムンド』が公開した文書には、次のように記されていた。
「(契約に)合意しなければ、すべてのイレギュラーが明るみに出ることになる」
「あなた(バルトメウ氏)と過去の会長に関係した私の動きはすべて証明、文脈化できる。ともに協力し合った時間の後、正当化できない個人的な侮辱であると受け止めている。私の驚きと失望は大きい」
なお現CTAは、検察当局が捜査している内容が極めて深刻であり、ルイス・ルビアレスRFEF会長が就任してから一新された現在の委員会も疑いの目を向けられ、大きな打撃を受けたとの見解を示している。またネグレイラ氏は、審判の試合担当を決定する権限を有していなかったとのことだ。
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