バルセロナが選手の大量放出を迫られることになるかもしれない。スペイン『カデナ・コペ』が報じている。
ラ・リーガのサラリーキャップにひっかかり、新加入のDFイニゴ・マルティネス、MFイルカイ・ギュンドアンのほかDFロナルド・アラウホ、DFマルコス・アロンソ、MFセルジ・ロベルト、MFガビらの選手登録が完了していないバルセロナだが、今現在は今後も登録が見込めない状況になっているという。
その理由は、昨夏行なった資産売却の3〜4番目の“レバー”について、クラブへの支払いが遅延しているためという。その二つの“レバー”はクラブのオーディオビジュアル部門を運営する小会社バルサ・ストゥディオスの権利49%の売却分で、それぞれ1億ユーロで24.5%ずつを取得したオルフェウス・メディア、Socios.comの2回目の支払い6000万ユーロ(各企業で3000万ユーロずつ)が12月までずれ込むそうだ。
バルセロナは手にしているはずだった6000万ユーロという額を8月31日までに生み出せなければ、新たな選手登録を行えない模様。そして、6000万ユーロを生み出すためにまず頭に浮かぶ手段は選手放出だが、売却収入や人件費削減によってそっくりそのまま同額を生み出せばいいという単純な話でもないようだ。
そもそもバルセロナはラ・リーガのサラリーキャップを超過しており、もし誰か選手を放出してもその年俸の50%、移籍金の減価償却費の50%、売却収入の20%(グロスではなくネット)しか新たな選手登録に充てることができない。もしFWアンス・ファティを移籍金5000万ユーロで売却しても、新たな選手登録のために生まれる人件費の余裕は1500万ユーロ程度となる。
『カデナ・コペ』は、MFフランク・ケシエを3000万ユーロ、FWアブデ・エザルズリを1500万ユーロ、A・ファティを5000万ユーロ、フェラン・トーレスを5000万ユーロ、DFクレマン・ラングレを1000万ユーロ、DFエリック・ガルシアを1000万ユーロで売却して、ようやく選手登録のために6000万ユーロの余裕を生み出せると説明している。……これだけの選手を放出してしまえば、また新たな選手補強も必要となりそうではあるが。
ちなみにラ・リーガは、昨季バルセロナが引いた資産売却の“レバー”を危険視し、今後大胆な資産の切り売りを人件費に計上できないようにしている。果たして、バルセロナはここ数年悩まされ続けている、財政に関する新たな問題をクリアすることができるのだろうか。
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