バルセロナがユニフォームサプライヤーのナイキと大型契約を結ぶ見通しとなった。スペイン『マルカ』が報じている。
ユニフォームサプライヤーのナイキと契約延長交渉に取り組んできたバルセロナ。ジョアン・ラポルタ会長がプーマへの乗り換えや自クラブのブランドでユニフォームを賄うことを示唆しながら行われてきた交渉は、10月以内に合意に達する見通しだ。
『マルカ』によれば、ナイキはバルセロナと新たに10年契約を結び、年間1億4000万ユーロ(約230億円)を支払うことになる。現在、交渉は詳細を詰めている段階で、焦点となっているのは契約ボーナスの取り決めだ。バルセロナは契約延長の際、契約ボーナスとして先んじて1億5000万ユーロ(約240億円)を受け取り、毎年支払われる額を1億2500万ユーロ(約200億円)まで減らす可能性を検討している。
バルセロナが1億5000万ユーロの収入を求めるのは、喫緊の財政問題を解消するため。というのも同クラブは、まもなく発表することになる2023-24シーズンの決算が9100万ユーロ(約150億円)の赤字で(子会社バルサ・ビジョンの一部売却分の支払いがいまだ滞っているため)、その埋め合わせをすぐにでも行わなければならない状況となっている。
加えてバルセロナは、その1億5000万ユーロがあればサラリーキャップ超過の問題も解消できる。負傷中のために選手登録していなかったDFアンドレアス・クリステンセンらを冬の移籍市場で登録できるようになるほか、超過しているために科されていた「人件費の5%以上を占める選手を売却した場合、その選手のために支払っていた年俸の70%分しか新たな人件費に回すことができない(占める割合が5%未満の選手の場合は60%)」「選手売却の移籍金として得た収入から使い回すことができるのは35%のみ」といったペナルティーが取り払われることに。選手放出で生まれる人件費の余裕と補強のために使える額の比率が“1:1”に戻り、来夏の移籍市場ではなんの支障もなく補強を行えるようになる。
なおバルセロナの宿敵であるレアル・マドリードは、2019年にアディダスとの契約を2028年まで延長したが、年間で支払われている額は1億2000万ユーロ(約195億円)となっている。
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