今季快進撃を見せるハンジ・フリック監督率いるバルセロナだが、そんなチームを数字的にも牽引しているのが前線の3トップ、トリデンテ(三叉槍)だ。
ラ・リーガ第8節までを7勝1敗(公式戦8勝2敗)で終え、勝ち点21で首位を走るバルセロナ。その好調の要因に挙げられるのが、前線の選手たちが見事に機能していることだ。
FWラミン・ヤマル、FWロベルト・レヴァンドフスキ、FWハフィーニャ……バルセロナは今季公式戦10試合で31得点を決めているが、彼ら3選手だけでその内20得点を記録(ラ・リーガでは25得点の内16得点)。パーセンテージで言えば64.5%にもなる。また彼らは得点だけでなくアシストも多く、チームの全18アシストの内、11アシストを記録している。
トリデンテの中で、今季ブレイクを果たしたと言えるのがハフィーニャ(27)だ。2022年に同クラブに加入し、これまで完全には期待に応えられていなかったブラジル代表FWだが、ついに殻を破ったようだ。左ウィング、さらにはトップ下を出発点に、無尽蔵のスタミナであらゆるところに顔を出す同選手は、まさに攻撃の連係の鍵を握る存在。精力的に動き回るだけでなく一つひとつのプレーの精度も高く、ここまでに6得点4アシストを記録している。
またEURO2024でスペイン代表を優勝に導いたヤマル(17)は、試合をこなす度にさらなる成長を遂げており、今季ここまでには5得点5アシストを記録。右サイドから内に切れ込んでこなすフィニッシュワークは、バルセロナが仕掛ける攻撃の中でも最たる脅威と言える。
そして昨季、稀代の点取り屋としての威光を失いつつあったレヴァンドフスキ(36)は、第2の全盛期を迎えつつあるように思える。圧倒的なゴールへの嗅覚からヤマル、ハフィーニャらのお膳立てをしっかり決め切り、今季10試合で9得点2アシストを記録。ラ・リーガでは8試合7得点で、得点ランク首位を走っている。
絶好のシーズンスタートを切ったバルセロナが、このまま勢いを維持できるかどうかは、トリデンテの活躍が鍵を握ることになりそうだ。
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