元イングランド代表DFガリー・ネヴィル氏が、バレンシア監督時代を振り返った。
現役引退後、解説者として人気を博していたガリー・ネヴィル氏は、2015年12月から2016年3月までバレンシアを指揮。友人でもあった同クラブのオーナー、ピーター・リム氏に頼まれたことだったが、その成績は10勝7分け11敗と芳しくなく、バルセロナ戦で0-7大敗を喫したことで解任の憂き目にあった。
ガリー・ネビル氏はポッドキャストの番組“Stick to Football”であの頃を振り返り、自身が監督としてあまりに実力不足であったとの見解を述べた。エルネスト・バルベルデ監督のアトレティック・クルブ、ディエゴ・シメオネ監督のアトレティコ・デ・マドリードとの対戦でレベルの違いを痛感したという。
「バレンシアで過ごし始めてから数カ月、鏡を見たときのことを思い出すよ。まるで自分が病気のようだった」
「バルベルデのアトレティックと3回対戦したことを覚えている。彼は私の想像と異なるシステムを使用したばかりか、試合中にも変更を施していた。自分のレベルはバルベルデにまったく届いていなかった。彼と比べて、あまりに劣っていると感じてしまったんだよ。試合をコントロールすることはもちろん、サイドからゲームを見つめる力もなかった」
「タッチライン際で試合を見ているとき、目に映るのは足だけだった。ほかの監督がどのようにしてゲームを読んでいるのか理解できなかったよ。私には何が起きているのかが分からなかった」
「バルベルデと対戦したとき、相手と何キロもの距離をつけられていると初めて感じた。そしてその後にシメオネと戦い、あらゆるところで打ちのめされたよ。戦術、威圧感、彼の振る舞いなどにね」
ガリー・ネヴィル氏はその一方で、当時バルセロナを率いていたルイス・エンリケ現パリ・サンジェルマン監督から辛辣な態度を取られたことも明かしている。
「もう一人名前を挙げるとすれば、ルイス・エンリケだ。コパの試合でバルセロナは私たちを0-7で破っている。0-5としても、彼はネイマール、リオネル・メッシ、ルイス・スアレスを交代させなかったね。そして試合後、私は彼とすれ違ったんだが、握手の手を差し出してはくれなかった。まるで自分を認めていないというメッセージを伝えられたようだったよ」
「その一方でベニテスは私に優しく接してくれた。当時、レアル・マドリーを率いていた彼は大きなプレッシャーにさらされていたが、しかし試合後には私のところにやって来て、手を差し出してくれたんだ。本当、とても素晴らしい振る舞いだったよ」
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