71分の浦和のCKの場面だ。MF汰木康也のキックからDF酒井宏樹が強烈なヘディングシュートを放ちゴールネットを揺らす。しかしその直後に、酒井が頭で合わせた瞬間にMF小泉佳穂がオフサイドポジションにいたとして、主審と副審が協議。協議の結果、小泉はボールに触ることはなかったが、GKランゲラックのプレーに影響を与えたとみなされ、オフサイドでノーゴールの判定となり、VARもこの判定をサポートした。
このシーンでの焦点は1つ。オフサイドポジションにいた小泉がGKランゲラックのプレーに影響を与えたかどうかである。
最初に意見を問われた平畠啓史氏は「メインスタンド側だけ見るとオフサイドかなと思いましたけど、ゴール裏からのカメラで見ると、『影響がありましたかね?』とはなりますね」と少し渋い表情で答え、「小泉選手もボールが来たので若干の反応はしていますけど、その瞬間にボールはゴールに入っている感じはするし、(GKの)視界を遮ったとは思わなかったのでゴールでもいいと思いました」とゴールを認めても良かったのではないかと主張をした。
続いて原博実氏も「ゴールを認めてあげたいくらいきれいなヘディングシュートでしたね」と思いをこぼしながらも「小泉がオフサイドポジションにいることはいる。それに酒井のヘディングシュートのコースもランゲラックに近かった。シュートがもっとゴールの隅ギリギリならばまた別なのかもしれないけど、最終的に小泉はランゲラックから1m、2mくらいのところにいるから、そう考えるとオフサイドと言われてしまうんだと思う」と考えを述べた。
2人の答えを待って、最後に考えを口にした廣嶋禎数氏は「私の判断ではオフサイドですね」と明言。副審の立場に立って理由を説明した。
「メインスタンドから見た画と同じように副審サイドからも見えるんですよね。だから、副審からは、本当に攻撃の選手がGKの視線を遮っているかどうかは分かりにくくて、視線を遮っているように見えます。そうなると、副審一人の判断でオフサイドにすることは難しいです。オフサイドポジションの選手は明確に大きな動きをしたわけでもなく、ボールにも向かっていませんし、GKにチャレンジする動きもありません。そう考えると、オフサイドではないという考えになりそうですが、GKがシュートに反応するときに少なからず影響を与えているということでオフサイドという判断をします」
視線を遮っていないことは明らかであり、やはり、ここで論点となるのは小泉がランゲラックに影響を与えたかどうか。
廣嶋氏は「もう少し小泉選手が奥の位置にいたり、シュートコースがゴールの隅であったりしたらオフサイドでない要素が強くなります。攻撃の選手がボールに触れる確率がほぼない、ゼロになると、GKに影響を与えることはないことになりますので、オフサイドにならないと思います」と説明し、「ボールを触れる位置にいるか、どうかが大きいと思います」と強調した。
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