来年1月で34歳となるレアル・マドリードMFトニ・クロースだが、その存在感は薄れるどころか増している。
今季、中盤の世代交代を加速させているレアル・マドリードだったが、クロースのように針に糸を通すような精密なパスで、ゲームメイクをできる選手はほかに見当たらない。ここ最近、負傷者が続出する中でクロースは5試合連続フル出場を果たし、その能力の凄まじさを誇示し続ける。
2日のラ・リーガ第15節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのグラナダ戦(2-0)はまさに圧巻だった。26分の先制点の場面では、右サイドから折り返されたボールをワンタッチで縦にはたき、MFブラヒム・ディアスに極上のスルーパスを提供。先制点を決めたブラヒムはクロースのもとに駆け寄り、彼の右足をひざに乗せて、その足の価値を称えていた。
グラナダ戦のクロースは、その後も長短のパスを駆使してチームを操り、勝利に貢献。パス成功率は94%(130本中122本成功)を記録し、ロングパス18本中17本成功、デュエル12回中7回勝利など、目覚ましい数字を残している。
レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督も、その活躍には脱帽だ。グラナダ戦直後の記者会見では、次のようにコメントしていた。
「トニ・クロースはプレーしなくなるまで、代えの利かない存在だ」
「彼は唯一無二だよ。なぜならパスをミスすることがなく、いつも最善の選択をする。彼はボールを欲し、それでいて相手のプレッシャーに動じない選手だ。何より素晴らしいのは、そのボールコントロールと方向感覚だね。いつもどこにいるべきかを分かってるんだよ」
その一方でクロース本人は、自身のレベルを気にしてプレーしてないことを強調。レアル・マドリードで現役を引退する意向のドイツ人MFは、チーム全体のレベルの高さが、自身の価値とイコールであることを強調した。
「自分のレベルについて話すのはそこまで好きじゃない。人々が僕のしている仕事に幸せを感じてくれならうれしいけどね」
「そう、僕のクオリティーはいつだってチームを助けることにある。僕は自分のためにプレーしていない。そのほかがより良いプレーを見せられるために仕事をしているんだよ」
なおスペイン『マルカ』は、ここ最近の背番号8の活躍ぶりを受けて、「クロースは永遠だ」との見出しを掲載して、彼を讃えている。
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