アトレティック・クルブに所属するスペイン代表FWニコ・ウィリアムズ(21)が、自身のドリブルの哲学について語った。
現在開催中のEURO2024で、スペインの勝ち上がりに貢献しているニコ・ウィリアムズ。最大の武器であるスピードと技術に富んだドリブルは、彼がこれまで欧州カップ戦に出場してこなかったこともあって、世界に大きな衝撃を与えている。
アトレティックFWはスペイン『マルカ』とのインタビューで、相手SBとのマッチアップの秘訣について語った。技術やフィジカルのほか、心理戦も鍵を握るとのことだ。
「テレビで見たことがあるサイドバックと現実に相対するとき、抜いてやろうっていう意欲が湧いてくる。そのためには初っ端から勝負を仕掛けないといけない。そこで抜くことができれば、事はより簡単に運ぶようになる」
「(イタリア代表DFディ・ロレンツォとのマッチアップでは)実際にそういうことが起こった。僕が勝負を仕掛けて彼が怯んだんだ。そう、1対1の勝負はメンタルが物を言うんだよ。それは(サイドバックだけでなく)ウィングにも言えることで、一度突破に失敗すればもっと考えるようになってしまい、同じ形で抜こうとはしなくなる」
「一度抜いてしまえば、相手の顔に恐怖の感情が浮かんでくる? うん、明らかにね。相手はそこから自分が上と考えなくなり、後ずさりし始める。そうなれば、1対1で優位に立てるんだ。それに、もし複数が警戒してこちらに向かってくれば、スペースを突くことだってできる。1対1という芸術は、複雑である同時にシンプルなんだよ」
ニコ・ウィリアムズはスペイン代表のもう一枚の翼であるFWラミン・ヤマル、またドリブをの参考にしてきた選手たちを挙げている。
「ヤマルと僕がスペインのスタイルを変えた? 僕たちはとても似ている。両方とも映像を見るのが好きなんだ。僕は子供の頃から大量の“ハイライト”を見てきた。マンチェスター。ユナイテッドのクリスティアーノ(・ロナウド)、サントスやバルサのネイマール、それとロビーニョは見たことがなかったけど彼の映像を探してみたり……ストリートのタレントも目にしたりね。ラミンは素晴らしい選手さ。僕たちはお互いから学ぼうとしているんだ」
2010年にCDパンプローナ、2012年にオサスナ、2013年にアトレティックに入団と、フットボールクラブの下部組織で育ってきたニコ・ウィリアムズだが、そのドリブル技術はストリートで培ったものでもあるようだ。
「僕は24/7(1日24時間、週7日間)、地元の広場でフットボールに興じてドリブル勝負をし続けた。今は、そういったことが少し失われてしまったね」
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