レアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニオールが、世界最高の選手争いに名乗りを上げたのかもしれない。
チャンピオンズリーグのリヴァプール戦で2ゴールを決めるなどの活躍を披露したヴィニシウス。試合後、カルロ・アンチェロッティ監督は「今現在、ヴィニシウスこそが世界の中で最も決定的な選手だ。プレーに継続力があり、決して止まらず、ドリブル、アシスト、ゴールをする。一番決定的だ」と発言していたが、これによってヴィニシウスがパリ・サンジェルマンFWキリアン・エンバペ、マンチェスター・シティFWアーリング・ハーランドによる“世界最高の選手争い”に割って入ったとの意見が出始めている。
23日付のスペイン『アス』は、レアル・マドリードOBたちのヴィニシウスに関する意見を掲載。その記事内でフェルナンド・モリエンテス氏やグティ氏は、ヴィニシウスを世界一のアタッカーと評している。
モリエンテス氏は「私にしてみればヴィニシウスが一番で、エンバペとハーランドが彼を追っている。試合の均衡を破るためには生来の才能が必要だが、ヴィニはそれを持っている。プレーに安定感があり、負傷もしない」との見解を述べる。またグティ氏も「ヴィニシウスが最も決定的なストライカーであることは明らかだ。今、世界の中で最も勢いに載っている選手だろう。あれだけ何度も相手DFを攻め立てて均衡を破るのは唯一無二だ。今はあらゆるプレーが完璧で、だから誰よりも決定的なんだ」とヴィニシウスを称えた。
その一方で、現在は名解説者としても知られる元アルゼンチン代表FWホルヘ・バルダーノ氏は、エンバペ＆ハーランドとは優劣をつけづらいとの考えを示しながらも、ヴィニシウスが本格ブレイクを果たしたことについては疑いの余地がないとしている。
「今回はヴィニシウスがゴールを決めたために、ハーランドやエンバペよりも上に立った。しかし、ほかの2選手は明日にでもその順位をひっくり返せるだろう。ただ昨季にエンバペとハーランドが大きな一歩を踏んで、今季ヴィニシウスが爆発したことは間違いない。今季になって、彼が最も進歩している」
「ヴィニシウスが成功した秘密は自信にある。それにより、今はあれだけ正確なフィニッシュによってゴールを決められる。カルレット（アンチェロッティ）は、彼がアンフィールドで見せたエキシビジョンを絶賛したが、ヴィニシウスにあと足りないものは空を飛ぶくらいなものだ。彼を止めるのは、本当に難しい」
またレアル・マドリードの選手と下部組織の監督を務めた現解説者アルバロ・ベニート氏は、現時点においてはエンバペ＆ハーランドがヴィニシウスより若干優っているとの見解を示した。
「現在のヴィニシウスは、相手にとってまさに止められない選手だ。1対1、ドリブル突破において、彼のような選手は世界に二人と存在しない。それでも彼よりエンバペの方が少し上だと思うし、ペナルティーエリア内における決定力で言っても、おそらくハーランドの方が優っているだろう」
「しかしヴィニには成長の余白があり、日々にわたってプレーを改善している。彼の限界を知るのは彼だけ。まだまだ若いのだからね。今の彼は、止めることができないんだ」
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