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AFCアジア最終予選

【W杯最終予選 連載インタビュー・2014編】「シャルケでプレーしていればしっかり戦えるレベル」内田篤人の平常心から垣間見える日本代表の進化| サッカー日本代表

河合拓
【W杯最終予選 連載インタビュー・2014編】「シャルケでプレーしていればしっかり戦えるレベル」内田篤人の平常心から垣間見える日本代表の進化| サッカー日本代表DAZN
【日本代表・インタビュー】いよいよ大詰めを迎えるFIFAワールドカップ2022アジア最終予選。3月24日に行われるオーストラリア代表戦は、日本代表にとって本大会出場権を懸けた大一番、まさに世界への挑戦権をつかみ取るためのビッグマッチとなる。では、果たして先達の日本代表選手たちはどのような想いで最終予選、そしてワールドカップに臨んでいたのだろうか。

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世界との邂逅、手応え、後悔、そして未来に託したいバトンについて語ってもらった全6回のインタビュー連載『この一戦にすべてを懸けろ』。今回は2014年のブラジル大会に出場した内田篤人氏に話を聞いた。

――内田さんは、日本代表として多くの試合に出ていると思いますが、ワールドカップは他の国際試合と異なるものはありましたか?

4年に一度なので、お祭り気分というか、規模が大きいなと思いました。

――ワールドカップに出場しなければ、日本サッカー界にとって打撃になるというような危機感やプレッシャーというのはありましたか?

選手としてプレーしている時は、そういうことは考えていませんでしたね。引退してからサッカー協会の仕事に携わらせて貰い、日本代表がワールドカップに出場しないと、子供たちや応援してくれている人たちにとって大きな影響を及ぼすなと思いますが、プレーしている選手たちは、ピッチに立って戦うことに一生懸命です。国を背負うのはもちろんですが、それ以上のダメージとかを考える余裕は無いと思います。

――日本はアジアでは強豪国になりますが、ワールドカップではまだその位置にいないと思います。最終予選とワールドカップでは、やるサッカーも変わってくると思うのですが、チームの強化という点では、最終予選をどのように位置づけていたのでしょうか

最終予選を戦うのと、ワールドカップで戦うのは違いますし、プレーしていたドイツのクラブで戦うのも違います。一番、難しいのは最終予選ですね。やりにくいんです。最終予選は相手が対日本ということで、対策もしてきますし、サッカーのプレースタイル、考え方も全然違います。中東もそうですし、やりにくさがあります。

――2014年ワールドカップの予選を振り返りたいのですが、一度、2010年ワールドカップの予選を戦っていた経験はメリットになりましたか?

大きかったと思います。ゼロから最終予選を戦うのではなく、19歳、20歳で横に中澤佑二さんら、先輩たちに助けてもらいながら、チャレンジできた経験は大きかったです。

――予選を戦うなかで、最も記憶に残っているのはどんなことですか

あまり覚えていないんですよね…。最後のオーストラリア戦で、本田(圭佑)さんがPKを決めて、ベンチがワーッとなった時のことは覚えています。みんなが、ワーッて駆けていったけれど、僕は一人でベンチに残っていたんですよね。その映像が浮かびますね。

――2010年のワールドカップではピッチに立てない経験がありました。それだけにワールドカップ出場に強い思いがあったと思いますが、出場権を得た時の気持ちはどうでしたか

ワールドカップに日本が出られるのは嬉しかったのですが、2010年の時に直前でスタメンを外れていたので、「また、ここからもうひと頑張りしないといけないんだな」という気持ちが強かったです。

――4年前と準備で変えたことはありましたか?

4年前は日本でプレーしていて、海外の選手と対戦することが大きなことでしたが、ブラジルの時は自分もシャルケでやっていましたし、ワールドカップで対戦しても感じたのですが、レベル的にはブンデスリーガの方がしびれるなという感じだったので、ワールドカップだからというより、日常のなかで高いレベルでできていたので、そんなに戸惑うことはありませんでした。

――2010年の時、ベンチから見たワールドカップはどう映っていましたか

みんな、すごい頑張っているな。ヤットさん(遠藤保仁)が、スライディングしている。そんな感じでしたね。

――その時、4年後に向けて、何かを高めないといけないと感じて海外移籍されたのでしょうか

海外に行くのは、ワールドカップ前に決まっていたんです。ワールドカップで試合に出られなかったから、どうこうというのではなく、何を考えての海外移籍かというと、ワールドカップに出るためでもなく、日本代表でプレーするためでもなく、自分が一番、サッカー選手として上達するためには何がいいかを考えた末の海外移籍だったんです。だから、何かのために、どの大会に出るためにという感じではありませんでした。

――内田さんにとって、ワールドカップに出場したいという一番の理由、モチベーションは何だったのでしょうか

2010年に出られなかったからですね。出場して、シャルケでプレーしていれば、ワールドカップではしっかり戦えるレベルだなと感じていました。やるからにはほかの国には負けたくないというのがありました。本田さんも、「やるからには世界一」と言っていましたが、世界一を目指すのですが、向こうの方が強い。それでも、勝負事なので、やってみなければ分かりません。予選にしても、あのゴールが決まっていなければ出場できていなかったという紙一重の世界なので、ワールドカップに何かを求めたということはなかったですね。

――現在の日本代表の選手は、2014年の時以上に海外でプレーする選手が増えました。日常的に各国代表と戦う選手が増えたことで、日本代表にも力が上積みされている感覚はありますか

もちろん。2010年の時は、海外と戦うのはこんな感じかというのがありましたが、今はみんな日常的に海外でやっていますからね。チームメートと対戦するようなものですから、ワールドカップだからという大きな変化は選手のなかには少ないと思います。

――それだけの選手がそろっている一方で、今回の予選では序盤にオマーン、サウジアラビアに敗れ、ワールドカップ出場が危ぶまれました。今のチームは内田さんにどう見えていますか?

最初、少し躓きましたが、ワールドカップには行けるんだろうなと思っていました。日本対策もされていますし、移動も大変だろうなとは思うのですが、今までのチームもやってきましたし、そこを乗り越えてチームは強くなっていきます。だんだん息も合うようになっていき、チームとしての戦い方も見えてくる。大会中にチームが良くなっていくことは、すごく大切だと思います。

――次の試合の結果次第で、日本はワールドカップ出場が決まります。この2試合を内田さんはどう見ていますか

もちろんオーストラリア戦も、勝ちに行きますが、まずは負けないことですね。ホームでベトナムに勝てる要素が多いですから。ワールドカップ出場は、そこで決めてもいいわけですし、どっちつかずだったら、最終的に負けないゲームを選択するのもありだと思います。引き分けを狙って、引き分けるのは難しいですが、勝ちに行って、状況に応じて引き分けを選択する。選手交代を含めて、ベンチがどういう判断をするかも楽しみですね。

――今回、DAZNの中継で内田さんは岡田武史元日本代表監督、中村憲剛さんと3人で解説を担当されますが、現役時代の監督と解説するのは珍しいですよね

珍しいですし、僕も引退して、岡田さんも監督をされる感じはないので、すごく楽しみですね。岡田さんがどうやってサッカーを見ているかを真横で聞けるのも面白いですね。岡田さんがいなければ、19歳で僕が日本代表に選ばれることもなかったですし、本当に我慢して使ってくれた時期があったので、ありがたい監督でした。

――勝てばワールドカップ出場が決まるオーストラリア戦、勝負のポイントは、どこになると思いますか?

向こうもこっちも頑張りますからね。最終的なところは運も絡んでくるかもしれませんが、そこまでに持っていけるコンディション、最後のほうはガチャガチャしても、点を取れればいいわけです。そうした戦い方を含め、準備の仕方など、監督次第になるでしょう。アウェイのオーストラリア戦は簡単ではありませんが、ここまでみんなで頑張って2位につけていますから、全部出し切ってワールドカップの出場権をつかんでほしいなと思います。

文・インタビュー 河合拓

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