昨夏に行われたEURO2020決勝でイングランドをPK戦の末に下してヨーロッパ王者に輝いたイタリア。FIFA2022年ワールドカップ(W杯)出場権を逃し、若手中心へと大幅にメンバーを入れ替えたロベルト・マンチーニのチームは、ウェンブリースタジアムの決勝で対戦したイングランドと1年ぶりの再戦へ挑む。イタリア代表指揮官は『Sky Sport』のインタビューに応じると、イギリスでの戦いを振り返った。
「イギリスのウェンブリーでのイタリアの勝利は、歴史に残るものだ。かつては(ファビオ)カペッロや(ジャンフランコ)ゾラもゴールを挙げたが、イギリスにおけるイタリアの勝利はそれほど多くない。それでも我々は、長い時を経てEUROで優勝することができた。素晴らしい思い出だ」
2日に行われた南米王者アルゼンチンとのフィナリッシマ終了後、常連メンバーに休養を与えることを決断したマンチーニ。若手新メンバーを中心に発足した新生イタリアは、ネーションズリーグでここまで1勝1分でグループ首位と健闘する中、今回不在のEURO優勝メンバーに対するリスペクトを求めた。
「EUROで優勝したチームへ大きなリスペクトを示すべきだ。あのチームは3年半にわたって偉大なカルチョをプレーし、一度も負けたことがなかった。我々の残した結果は歴史に残るものである。あのメンバーだってまだ若く、今回自宅に残ることになったのは、2年間の疲労から回復させるためだけだ。同時に若手を何人か抜てきするチャンスもできたので、メンバーをミックスしていけば偉大な代表チームが生まれるはずだ」
EURO決勝とは違うイングランド戦に
またイタリア代表指揮官は、イングランド戦の前日会見に出席すると、意気込みを語った。
「イングランドとのこれまでの対戦と同様に、厳しいものになるだろう。イングランドにとってはリベンジになるかもしれないが、EURO決勝とは別の試合だ。観客もおらず、ウェンブリーでもない。イングランドはW杯へ向けたテストも考えているだろうし、真のリベンジの機会は、将来訪れるだろう」
ドイツ戦およびハンガリー戦において、抜てきされた若手が躍動したイタリア。W杯欧州予選が再開する前のEURO2020閉幕直後に、若返りを敢行するべきだったのではないかとも疑念も生じた。
「チームの改革を前倒しで行うことは不可能だった。EUROで優勝してからちょうど1カ月半後にプレーを再開しなければならなかった。それにあのチームは、W杯予選が始まった時からプレーしていたメンバーだ。(ジョルジョ)キエッリーニや(レオナルド)ボヌッチを除けば、みんな30歳未満の選手だった」
「グループリーグで失敗したPKのうち1回成功するか、北マケドニア戦の枠内20シュートのうち1回でもゴールに入っていれば良かった話だ。今回の若手メンバーにEUROのメンバーを少し加えれば、素晴らしいチームになるだろう。2026年W杯で優勝できるかもしれない」
最後にマンチーニは、愛弟子であるFWマリオ・バロテッリにも言及した。
「マリオのことは本当に大好きだ。自分の実力を示せていれば、今頃は我々と一緒にいたはずだ。ケガ人が多かった昨年11月の(欧州予選)スイス戦で呼べたのかもしれない。だが我々は将来に向けたチームを作り上げなければならないのであり、若手に目を向けなければならない」
放送・配信予定
- イングランド vs イタリア : リーグAグループ3第3節
- 配信:DAZN
- キックオフ:2022年6月12日(日)日本時間3:45
- 解説:林陵平 実況:北川義隆
- 会場:モリニュー・スタジアム
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