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テニス

小田凱人、眞田卓を下して準決勝進出「すごくいいテニスができた」|全豪オープン車いすテニス

細江克弥
小田凱人、眞田卓を下して準決勝進出「すごくいいテニスができた」|全豪オープン車いすテニス(C)Getty Images
全豪オープンの車いすテニス男子シングルス準々決勝が1月22日に行われた。ディフェンディングチャンピオンの小田凱人は39歳の眞田卓との日本人対決に勝利。準決勝ではスペインのマルティン・デラプエンテと対戦する。

大会11日目の全豪オープン。車いすテニス男子シングルス2回戦、連覇を狙う小田凱人は眞田 卓(世界ランク14位)との日本人対決に臨んだ。

39歳の眞田は長く日本の車いすテニス界を牽引してきたひとりだ。2016年のパラリンピック・リオデジャネイロ大会では4位となり、2018年には世界ランキング9位まで上り詰めている。前日の1回戦は世界ランキング6位のトム・エフべリンク(オランダ/32歳)をストレートで撃破。グランドスラムのシングルスにおいては2年ぶりの勝利だった。

2人が対峙する舞台は、小田にとっては前日と同じメルボルン・パーク「コート6」だ。ここは一方の側面に約350席のスタンドが、その反対側に隣接するカフェのテラス席があり、コーヒーを飲みながら観戦を楽しめる“ユルさ”がなんとも興味深い。日本人対決とあって、テラスのフェンスに大きな国旗を吊り下げるファンもいた。

小田は試合後に「もうちょっといい場所で」と笑ったが、“観る環境”としては最高である。コートとの距離が近く、スタンドから選手の表情を読み取れるから特別な臨場感を味わうことができる。

12時34分、ウォームアップ開始。メルボルンは連日30度近い気温を記録していたが、この日は風が冷たく、予報では「前日比−8度」とのことだ。選手にとってはベストコンディションと言っていい。
試合は互いのサービスキープで静かに始まった。

第3ゲームをブレイクして試合を動かしたのは小田だった。続く第4ゲームでは相手の動きを読み切って強打でウィナーショット。前日よりも精度の高いサービスで先手先手の駆け引きを仕掛け、持ち前の“押し込むリズム”でポイントを続けた。

第5ゲームはリードからデュースに粘られながらもパワーショットで攻勢を強め、眞田の態勢を崩すと迷わず飛び出してスマッシュを決める。最後はバックハンドをパワフルに打ち抜き、渾身のガッツポーズでスタンドを盛り上げた。

本来のリズムを掴めなかった1回戦とは打って変わって、この日の小田は序盤からエンジン全開だった。6-1で決着した第1セットはわずか24分で終わった。

試合後、眞田に聞いた。

「小田選手はパワーで押してくるのが特徴。だから、ある意味では無茶をさせてエラーを誘いたいと考えていました。でも、今日の小田選手はある意味ではすごく手堅いテニスをしていた気がします。一発目で際どいコースを狙うというより、まずはボディを狙ったパワーショットを打って、僕自身の態勢が崩れたところでオープンコートにしっかりと決めてきた」

つまり、眞田のプランを小田がパワーでねじ伏せる展開だった。

「そうですね。小田選手のパワーショットを自分がうまく返せなかったことで苦しくなってしまった。こちらのやりたいことを上回るサーブの精度とストロークのパワーがあって、その力に押されてしまったゲームでした」

第2セットに入っても、その勢いは衰えなかった。

第1ゲームは変化に富んだサービスで、第2ゲームは相手の頭を越す見事なバックハンドのロブショットで流れを引き寄せると、その流れを手放す雰囲気さえ感じさせずに圧巻の6ゲーム連取でストレート勝ちまで持っていった。最後のポイントをパワーショットではなく、コースを突いた丁寧なリターンエースで奪ったことも印象的だった。

試合後の取材エリアで、記者に囲まれた小田が振り返る。

「今日はちゃんと自分のテニスができたと思います。相手の時間を1回も作らずに自分のリズムで試合ができました。眞田さんのサーブめっちゃ速かったんですけど、自分なりに満足するテニスができたなと」

質問を重ねた。1回戦のパフォーマンスに少しモヤモヤがあったから「自分のテニスを取り戻そう」という感覚があったのでは?

「それはありましたね。なんていうんだろう……ただ相手のミスを誘って、それを待つような試合で勝ち上がっていくのと、自分のウィナーショット、自分の理想のテニスで勝ち上がっていくのとでは次の試合に向かうモチベーションやメンタリティーがぜんぜん違うので。そういう意味で、今日はすごくいいテニスができたと思います」

23日に行われる準決勝の相手はスペインのマルティン・デラプエンテ(世界ランキング3位/25歳)。今大会直前に行われたメルボルン・オープン準決勝ではストレート勝ちしているが、2024年ウィンブルドンでは小田が逆転負けを喫している。

「このコートとマルティンのスピンボールは相性がいいと思うし、すごくファイトしてくる選手なので。アルフィー(ヒューエット)の次に、試合をするのが楽しみだなと思える選手ですね。仲が良くてずっと一緒にいるので、それも含めて楽しみです」

この日、小田はトム・エフべリンクと組むダブルスでも勝利し、同じく準決勝進出を決めた。明日のシングルス準決勝の会場は「コート6」よりはるかに大きい「KIAアリーナ」に変わる。つまり、タイトルが近い。

客席との距離が離れても、その気迫をスタンドまで届けられるか。“親友”の戦意を喪失させるような圧倒的な強さと、観るものを魅了する渾身のガッツポーズをまた見たい。

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スポーツライター細江克弥がピックアップ
『Google Pixel 9 Pro』シリーズのここがすごい!

Google Pixel(C)DAZN

(2)噂には聞いていたけど、とにかく写真を「撮る」「遊ぶ」が最高に楽しい!

小田凱人といえば『Google Pixel を使っています』のコマーシャルですっかりおなじみ。せっかく彼を取材をさせてもらうのだから、この機会に「僕の名前は細江克弥。Google Pixel を使って……みたいです」と冗談半分でお願いしたところ、なんとあっさり「OK」とのこと。ありがとう Google さん。そのお礼に、初めて使ってみて気づいたことを紹介させてください。今回は「その2」!

Pixel ユーザーのほとんど全員が口をそろえるのは「写真」のことだ。

実は、それについては以前から興味があった。何しろ自分はライターであり編集者であるから写真にはこだわりたいし、たぶん、まあまあうるさい(笑)。

だから『Google Pixel 9 Pro』を受け取ったら、まずは写真。とにかく写真である。初めて撮ってみて、画面を確認して思わずこう口にした。

「こりゃあすごい」

とにかくキレイなのだ。ものすごく色鮮やかに、でも決して無機質で不自然な鮮やかさではなくナチュラルな仕上がりで、写っている人物と風景がエネルギッシュに見えるから不思議だ。理由を聞くとやはりAIによるカラーバランスや明るさの自動調整がそれを可能にしているとのこと。これだけ躍動感のある写真を撮れたら、そりゃあ楽しいに決まっている!

ついでにCMでもおなじみの「消しゴムマジック」を使ってみた。全豪オープン会場内に設置されている Google Pixel ブースの前で撮影したその写真、取材に同行しているMさんをキレイに消すまでの時間はたったの3秒。“消しゴム”の操作が楽しくて仲間と笑い合えるし、“余計なモノ”を消すことの痛快さといったら……。とにかく満足の1枚に仕上がった。

Google Pixel で撮る写真はものすごくキレイだ。それは間違いない。でも、その先に感じられる「楽しい!」という感情が、このスマホの魅力であることがよくわかった。

さて、次はどの機能で遊ぼうかな!