今月25日、FIBAバスケワールドカップ2023が開幕を迎える。今大会はフィリピン、インドネシア、日本の3カ国共催。開催国枠で2大会連続6回目の出場となった日本代表（FIBAランク36位）は、25日にドイツ代表（同11位）、27日にフィンランド代表（同24位）、29日にオーストラリア代表（同3位）と対戦する。日本代表はこの“死の組”を突破することができるだろうか。DAZNの『バスケ日本代表ナビ 』で、現役Bリーガーの辻直人や解説者の井口基史氏らが日本のキーマンについて語った。
日本代表が入ったグループEについて、井口氏は「簡単じゃないグループ」という。ユーロバスケで3位に入ったドイツには、NBA屈指のポイントガードであるエースのデニス・シュルーダーがいる。さらに欧州でW杯出場を1番に決めたダークホースのフィンランドには、広いシュートレンジを武器とするラウリ・マルカネン。そして、前回大会4位、東京五輪3位、今大会も優勝候補に挙げらるチーム完成度の高いオーストラリアが相手だ。
これら強豪国を相手に日本はどう戦うのか──。
5戦全敗に終わった前回大会の悔しさを胸に、日本代表は東京五輪で女子を銀メダルに導いた名将であるトム・ホーバスヘッドコーチが就任。初のW杯勝利、そして2次ラウンド進出に向けて、強化に取り組んできた。
その中でも注目はNBA選手である渡邊雄太だろう。2枚看板として期待されていた八村塁は、このオフにレイカーズから制限付きFAとなることもありW杯出場を辞退。しかしサンズとの契約が決まった渡邉は「先に言っとくけど俺は出る。でも出ない判断をしたルイの気持ちもめちゃくちゃわかる」とコメント。八村の決断を尊重しながらも、日本代表参戦を表明していた。
日本のエースとして渡邊に求められるのは「ストレッチ4」としての役割。ストレッチ4とは、本来はインサイドが主戦場となるポジションであるパワーフォワードをアウトサイドに置く戦術。インサイドでもアウトサイドでも、渡邊をリーダーとして据える日本代表の戦い方だ。
ホーバスヘッドコーチも「彼はストレッチ4のポジションがメイン。彼はリーダー。練習から怒っていたが、そういう負けたくない気持ちが大事」と信頼を強調する。現役Bリーガーである辻も「サイズで劣ってない。アタックしてもそこで点を決め切れる力が、他の選手よりも高い。アウトサイドシュートも結果を出している。彼に大きに期待している」と語った。
大きな期待を背負う渡邊。彼自身は並々ならぬ思いで今大会に臨んでいる。「世界大会ではずっと連敗続き。プロとしてやっている以上、結果が出せなければ、結果を出せない人がやり続けても仕方がない。結果を出せなければ今回で代表は最後にする」と強い覚悟を口にした。
渡邊の出来が死の組突破を大きく左右することは間違いない。覚悟を持って挑む渡邊のW杯に期待したい。
【バスケ日本代表ナビ｜W杯“死の組”突破への道】パート2「絶対的エース・渡邊雄太の完成度」｜FIBAワールドカップ2023
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