日本時間日曜日に行われた注目の一戦で、ディミトリー・ビボルがカネロ・アルバレスに勝つと予想していた人はどれだけいるだろうか?
世界中のファンは、結末がわかる物語だと考えていたかもしれない。それほどカネロの勝利を予想する声は大きかった。さらにこの試合に勝利して、誰もが待ち望んでいるゲンナジー・ゴロフキンとの3度目の試合を迎えるだろうと思っていた。
だが、これこそがビボルの戦う理由だった。
T-モバイルアリーナに入場したビボルは周囲の戦前予想など気にもとめず、自分のことだけに集中した様子だった。試合が開始されても自分のゲームプランを愚直に遂行してみせた。各種の攻撃パターンを織り交ぜつづけてカネロを苛立たせ、最終的には大番狂わせを演じてみせた。
試合は3-0の判定(115-113,115-113,115-113)でビボルが勝利し、WBAライトヘビー級スーパー王座の防衛に成功した。
なお、DAZN独自の採点では114-114のドロー。カネロは2013年9月にフロイド・メイウェザーJrに判定で敗れて以来の敗戦となり、連勝は15でストップとなった。
「今日は自分が最強だと証明することができた」試合後のインタビューでビボルはこう語った。
「エディー・ハーン、ありがとう。ゲンナジー・ゴロフキンとの試合の計画を壊してしまって申し訳ない」
第1ラウンド、代名詞の左からのボディで攻勢に出たビボルは、ここから自身の攻撃プランを実行し始めた。さらに重いショットを命中させていくと、カネロの顔面にアザができ始める。カネロは時折苛立ちをあらわにするようになっていった。
観衆にも心配の色が強くなり、会場にはナーバスな雰囲気が充満してきた。しかしここからカネロ(57勝2敗2分、39KO)は、パウンド・フォー・パウンドの頂点に君臨するスーパーミドル級アンディスピューテッド王者の顔を見せ始めた。ビボルを追い詰めるとハードヒットを当てて、コンビネーションから主導権を奪い返し始めたように見えた。
だが、ビボル(20勝0敗、11KO)もライトヘビー級で頂点に立つ男の気概を見せ、試合はシーソーゲームの様相のまま最終ラウンドに突入した。だがビボルはめげることなく、試合前半に見せた戦い方に戻っていく。試合終了の頃にはカネロは疲れ果てており、最終ラウンド終盤には全てを出し尽くしたようだった。このような結果に終わったにも関わらず、カネロは敗戦について言い訳を口にしなかった。
「ボクシングは勝ったり負けたりするものだ」カネロは語った。「負けを受け入れる。彼は偉大なチャンピオンだ」
ビボルが番狂わせを演じた場合、リマッチが行われる取り決めがあった。実際の結果を受けて、カネロはすぐにビボルとの再戦を行いたい構えを見せる。ビボルも同感とのことだ。
「もちろん、リマッチを望むよ」とカネロ。「これで終わりじゃない」
「問題ないよ」とビボルも言い返す。「王者としてのリスペクトが欲しいね」
ボクシング 配信予定 | DAZN番組表
日時(日本時間) | カード | 詳細 |
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5月13日(金) 9:00 | アコスタ vs.リベラ | スーパーフライ級10回戦 |
※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり
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