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【レビュー】強い“AJ”が戻ってきた…2021年の4団体統一戦に向けて大きく前進 | アンソニー・ジョシュア対クブラト・プレフ | ボクシング

渋谷淳
【レビュー】強い“AJ”が戻ってきた…2021年の4団体統一戦に向けて大きく前進 | アンソニー・ジョシュア対クブラト・プレフ | ボクシング(C)Getty Images
【ボクシング レビューコラム】WBAスーパー・IBF・WBOのベルトを腰に巻くアンソニー・ジョシュアが12日、挑戦者クブラト・プレフに9回KO勝ち。3団体王座の初防衛戦で凱歌を揚げ、2021年の4団体統一戦に向けて大きく前進した。
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ヘビー級3団体統一王者のアンソニー・ジョシュアが12日、ロンドンのSSEアリーナで挑戦者クブラト・プレフとWBAスーパー・IBF・WBO王座の防衛戦を行い9回2分58秒KO勝ち。3団体王座の初防衛戦で凱歌を揚げた。

ジョシュアは“コブラ”の異名を持つIBF1位の古豪、プレフに何もさせなかったことでその実力をアピール。来年のヘビー級戦線を占う意味でも価値ある勝利を収めた。

強い“AJ”が戻ってきた。2019年6月、飛ぶ鳥を落とす勢いだったAJことジョシュアは格下のアンディ・ルイスJrにまさかの7回TKO負けを喫し、この大番狂わせによってAJ神話は一度崩壊した。同年12月のダイレクトリマッチでベルトを取り戻したとはいえ、「100パーセントの信頼回復」には物足りなかった。

再び強さを証明するためにはリングでアピールするしかない。

目の覚めるような右ストレートをアゴに

この日、1年ぶりのリングに上がったジョシュアは2回から得意のジャブでペースをつかみ、3回にはプレフのジャブの打ち終わりに右ストレートをたたき込み、グラついた挑戦者を攻め立てて最初のダウンを奪う。さらに立ち上がったプレフに強烈な右アッパーを見舞って2つ目のダウンを追加した。

6年ぶりの世界挑戦に燃える39歳のプレフもここから粘りを見せ、距離を詰めるべく前に出ようと試みた。しかし、重厚なジャブとバックステップで距離を取るジョシュアに対し、思うように攻めきれない。7回、右ストレートを決めて気を吐くものの、プレフの見せ場はこのワンシーンで終わった。

クライマックスが訪れたのは9回だ。ギアをアップしたジョシュアは右アッパーでプレフにダメージを与え、追撃してこの日3度目のダウンを奪う。

プレフが立ち上がったのは立派だったが、試合再開直後、ジョシュアが目の覚めるような右ストレートをアゴに打ち抜いてフィニッシュ。バッタリと倒れた挑戦者は立ち上がることができなかった。

これによりジョシュアは2021年の4団体統一戦に大きく前進した。メジャー団体で残る1本のベルト、WBC王座は同胞のタイソン・フューリーが保持する。ジョシュア擁するマッチルーム・ボクシングの名物プロモーター、エディ・ハーン氏はかねてフューリーとの統一戦実現に並々ならぬ意欲を見せており、試合後のインタビューでは興奮を隠しきれない様子で次のように語った。

「次に検討すべき戦いはジョシュアvs.フューリー以外にない。これはイギリスのボクシング史上最大の戦いとなる」

アナウンサーに「誰と戦いたいか」と問われたジョシュアは「それはファンに聞いてくれと」と回答したあと、統一戦を後押しする観衆の声援を受けてこう続けた。

「私はすべてのベルトを追いかけてきた。もちろんチャレンジしたい。それは相手という意味ではなくレガシーとベルトに関してだ。ベルトを持っているのがだれであれ、私はその選手と戦う。それがタイソン・フューリーならフューリーが相手だ」

フューリーとの“世紀の一戦”へ機運が高まる

ジョシュアは2017年4月のウラジミール・クリチコ戦でウェンブリー・スタジアムに9万人の観客を動員してAJ人気の高さを満天下に示した。さらに18年9月のアレクサンデル・ポベトキン戦も同会場の観衆は8万人。ボクシングの試合で屋外スタジアムを満員にしたボクサーは近年ジョシュアだけだろう。

一方、フューリーは2015年にクリチコを下して3団体統一王者となりながら、薬物問題などのトラブルでしばらく戦線を離脱した。この間にジョシュアが台頭してヘビー級最強の名を手にするようになったというわけだ。

フューリーは18年6月、2年7ヶ月ぶりに復活。そして2020年2月、一度引き分けたWBC王者、デオンテイ・ワイルダーとの再戦で7回TKOの完勝を収め、その評価を不動のものとした。

前述したようにジョシュアがまさかの敗北で評価を落としたこともあり、いまやヘビー級で最も強い男は3本のベルトを腰に巻く五輪金メダリストのジョシュアではなく、身長2メートル6センチの巨人、フューリーであると見なされているのである。

だからこそジョシュアは統一戦を熱望し、フューリーもこれに応える構えを見せている。両者が対戦すればウェンブリー・スタジアム一つでは足りないくらいの注目を集めることになるだろう。

問題は交渉がすんなり成立するかどうかだが、もしすぐに統一戦に進めない場合、ジョシュアは元クルーザー級4冠王者で、WBOの指名挑戦者であるオレクサンドル・ウシクと対戦する可能性もある。

いずれにせよジョシュアvs.フューリーの“世紀の一戦”は来年中には実現する可能性が高い。ジョシュアがプレフ戦で強さを証明したことで、その機運はますます高まったと言えるだろう。

アンソニー・ジョシュアの戦績

  • 国籍:イングランド
  • 出身地:ワトフォード
  • 生年月日:1989年10月15日
  • 身長:198cm
  • リーチ:208cm
  • 試合数:24
  • レコード:24-1、22KO

クブラト・プレフの戦績

  • 国籍:ブルガリア
  • 出身地:ソフィア
  • 生年月日:1981年5月4日
  • 身長:194cm
  • リーチ:202cm
  • 試合数:29
  • レコード:28-2、14KO

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日時(日本時間)カード詳細
12月19日(土)
08:00
ゲンナディ・ゴロフキン
vs.カミル・シェルメタ
IBF世界ミドル級タイトルマッチ
12月20日(日)
10:00
サウル “カネロ” アルバレス
vs.カラム・スミス
WBA世界スーパーミドル級王座統一戦
1月3日(日)
09:00
ライアン・ガルシア
vs.ルーク・キャンベル
WBC世界ライト級次期挑戦者決定戦

※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり

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