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【レビュー】 シェルメタ戦完勝で自画自賛のGGG。ミドル級主役健在を証明 | ゲンナジー・ゴロフキン対カミル・シェルメタ | ボクシング

渋谷淳
【レビュー】 シェルメタ戦完勝で自画自賛のGGG。ミドル級主役健在を証明 | ゲンナジー・ゴロフキン対カミル・シェルメタ | ボクシングGettyImages
【コラム】ポーランドのカミル・シェルメタを7回TKO勝ちで下し初防衛に成功した、"GGG"ことゲンナジー・ゴロフキン。完勝で未だ主役の一人であることを証明した。
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元ミドル級3団体統一王者で現IBF同級チャンピオンのゲンナジー・ゴロフキンが18日(日本時間19日)、アメリカのフロリダ州ハリウッドで指名挑戦者、ポーランドのカミル・シェルメタに7回終了TKO勝ち。初防衛に成功した。ミドル級王座の通算防衛回数は21となり、名王者バーナード・ホプキンスの持つ20を更新する快挙だった。

試合後のゴロフキンは上機嫌だった。

「私はとても幸せだ。素晴らしい雰囲気、素晴らしい人々、そして素晴らしいイベントだった。私はカネロに負けたあと、必ず戻ってくると言った。そして戻ってきた。私はまだまだ優秀だ。今、そのことを皆さんにお見せすることができた」。

かつてミドル級最強の名をほしいままにしたゴロフキンは18年9月、いまをときめくメキシコのスーパー・スター、サウル“カネロ”アルバレスとの第2戦に敗れてプロ初黒星を喫した(第1戦はドロー)。復帰後、19年10月にIBF王座を取り戻したものの、この試合はウクライナの実力者、セルゲイ・デレフヤンチェンコに苦戦を強いられ小差の3-0判定勝ち。あれだけ倒しまくっていた帝王もついに衰えたのか―。そう感じたファンも多かったことだろう。

こうして迎えた一戦だからこそ、シェルメタに完勝したゴロフキンの喜びは大きかったのだ。本人が自画自賛するように、この日のゴロフキンにはまるでスキがなかった。

チャレンジャーのシェルメタはガードを高く掲げ、ジャブ、ワンツーを主体とするヨーロッパ選手らしい正統派。21勝5KO無敗の数字が示すようにパワーに恵まれないものの好戦的に手数を出すスタイルで、ゴロフキンを相手に積極果敢なスタートを切った。しかし、シェルメタが「やれる」と感じたのはわずかな時間だった。

ゴロフキンはドシンと音がするような重厚なジャブを放ちながらジワジワとプレッシャーをかけていく。これによりたちまち優位なポジションに入ったゴロフキンは初回中盤、左フックでシェルメタをキャンバスに突き落とした。

2回にも右を効かせてダウンを追加したゴロフキンは3回にペースアップ。仕留めに入ったのは明らかで、4回には再び右を効かせ、すかさず左をフォローしてこの試合3度目のダウンを奪う。敗色濃厚のシェルメタが勝負を諦めず、手を出して抵抗を続けたガッツは賞賛に値したものの、ゴロフキンにあれだけ左ボディ、右アッパー、左フック、右ストレートを打ち込まれては鉄のハートを持ってしてもどうにもならない。

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7回、ゴロフキンが左ジャブをダブルで突き刺して4度目のダウンを奪うと、ラウンド終了後のインターバルで主審が試合を終わらせた。

相手が世界的には無名の挑戦者だったとはいえ、ゴロフキンがあれだけ上機嫌だったのは久々の完勝だったからに他ならない。38歳という年齢からさすがに全盛期ほどのキレは感じさせなかったが、パワフルなパンチは健在で、元ヘビー級ランカーのジョナサン・バンクス・トレーナーと磨いたジャブは特に光っていた。

ゴロフキンは今回の試合でいまだミドル級の主役の一人であることを証明したと言えるだろう。こうなると俄然注目されるのはカネロとの第3戦が実現するかどうかだ。

「次の試合に関して私はすべてのボクサーにオープンだ。私にとって、DAZNにとって、ファンにとってベストの相手であればいい。あすの試合(カネロがWBAスーパー・ミドル級スーパー王者のカラム・スミスと対戦)が素晴らしいイベントになることを願っている」(ゴロフキン)。

カネロとゴロフキンの第3戦を求めるファンのニーズは依然として高い。ただし、ミドル級とスーパー・ミドル級で王座を保持するカネロがしばらくスーパー・ミドル級で戦う可能性にも言及しており、現時点で交渉がまとまる可能性を予想するのは難しい。プロモーターであるマッチルームボクシングのエディ・ハーン氏は次戦について「来年は彼のメガファイトが見たい」と話すにとどめた。

もしカネロとの第3戦がすぐに日の目を見ない場合、ゴロフキンはだれを対戦相手に選ぶのだろうか。日本のファンとしてはぜひともWBA“レギュラー”王者、村田諒太と拳を交える姿を見たいところだ。

文・渋谷淳(しぶや・じゅん)

1971年生まれ、東京都出身。慶應義塾大卒。新聞社勤務をへて独立し、現在はボクシングを中心にスポーツ総合誌「Number」などに執筆。著書「慶応ラグビー 魂の復活」(講談社)。ボクシング・ビート誌のウェブサイト「ボクシングニュース」、会員制有料スポーツサイト「SPOAL(スポール)」の編集にも力を注いでいる。

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日時(日本時間)カード詳細
12月20日(日)
10:00
サウル・アルバレス
vs.カラム・スミス
WBA世界スーパーミドル級王座統一選
1月3日(日)
09:00
ライアン・ガルシア
vs.ルーク・キャンベル
WBC世界ライト級次期挑戦者決定戦

※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり

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