【歴代F1ドライバー】名門チームで結果を残した天才肌｜ゲルハルト・ベルガー｜LEGEND OF F1

フェラーリ、マクラーレン、ベネトンなどで活躍し、数々のレースで存在感を示した天才肌のゲルハルト・ベルガー。ワールドチャンピオンのタイトルには手が届かなかったが、優勝回数10回、アイルトン・セナやナイジェル・マンセル、ジャン・アレジといった同僚たちと名コンビを組み、かつてのF1ブームをけん引した1人と言える。

1959年、オーストリア生まれのベルガーはヨーロッパF3選手権で評価を高め、1984年にATS・BMWターボからF1デビュー。非力なマシンでも非凡な速さを見せたが、この後自宅近くで飲酒運転の車に激突され、車外に投げ出されて首の骨を折る大けがを負った。本来なら絶命してもおかしくない状況だったが、奇跡的な出来事もあり、一命を取り留めている。その時のことを本人が「Legend of F1 ：ゲルハルト・ベルガー」内で明かしている。

回復した翌1985年はアロウズ・BMWターボ、1986年はベネトン・BMWターボとステップアップを果たし、ベネトンではメキシコGPでF1初勝利をマークした。さらに株を上げたベルガーは1987年からフェラーリに加わり、ここでは鈴鹿開催最初の日本GPで表彰台の頂点に立っている。

1988年は16戦中マクラーレン・ホンダが15戦を制し、8勝アイルトン・セナ、7勝アラン・プロストが表彰台の頂点を競うマッチレースとなった。だがこのシーズン、マクラーレン以外のチームで1勝をマークしたのがベルガーだった。フェラーリの総帥エンツォ・フェラーリが8月14日に他界し1カ月後、お膝元イタリアGPでフェラーリに勝利をもたらしたのがベルガーだった。

ベルガーは1990年からマクラーレン・ホンダに加わり、セナと同僚に。ライバルの多かったセナだったがベルガーとはウマが合い、良好な関係にあったようだ。インタビューでベルガーは「セナとは親友だった」と公言している。

■親友セナの最後を看取る

1993年からはフェラーリに復帰。翌1994年の第3戦サンマリノGPでは同胞の後輩ローランド・ラッツェンバーガーが、かつての盟友セナが相次いで事故死するという悲劇が起こった。ベルガー本人がセナの最後を看取ったエピソードも本動画内で語っている。

ベルガーは1996年からベネトン・ルノーに復帰し、1997年のシーズンをもって引退。この年のドイツGPでは、父親を飛行機事故で失ったあとだったが、ポール・トゥ・ウィンでF1通算10勝目をマークしている。

1980年代～1990年代にかけて様々な名門チームで走ったベルガー。奔ぽうな性格、いたずら好きでも知られるオーストリア人ドライバーが明かす数々のエピソードは、興味深い内容ばかり。当時を知るファンならずとも必見の内容だ。なお、本動画の視聴期限は、2020年4月30日までとなっている。

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