経歴
名門マクラーレン(2007~2012)よりデビュー
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1985年、イギリスに生まれたルイス・ハミルトンはF3、GP2を経て2007年よりマクラーレン・メルセデスからF1デビューを果たした。
いきなり強豪チームからのF1参戦となり、チームメートは直近2年連続でワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソとなったが、ハミルトンはマクラーレンでF1デビュー直後から非凡な速さを見せる。
F1デビュー戦で3位表彰台入りを果たすと、そこから第2戦~第5戦までは4レース続けて2位に。そして迎えた第6戦のカナダGPではデビュー6戦目にしてポールトゥウィンでグランプリウイナーとなる。続くアメリカGPも制し、2連勝を飾った。
このシーズンは終盤までポイントリーダーとして戦うも、最終戦ブラジルGPではミスも重なり、7位に終わる。このレースを制したキミ・ライコネンに逆転され、デビューシーズンでの年間王座を逃している。
迎えた2008年は開幕戦のオーストラリアGPを制すなど5勝をマークして最終戦ブラジルGPに挑んだ。ポイントリーダーのハミルトンは5位以上のフィニッシュで年間王座が決まるという状況だったが、ライバルのフェリペ・マッサがこのレースでトップを走行し、そのまま優勝を果たした。
ハミルトンはファイナルラップまで6位を走行し、このままでは2年連続の年間2位かと思われた最終コーナー、5位を走行していたトヨタのティモ・グロックを土壇場で抜き、5位でチェッカーを受けた。この結果、マッサをポイント差1上回り、2年目でワールドタイトルを獲得。23歳300日という史上最年少(当時)での年間王者だった。
だがここからマクラーレンはブラウンGP、レッドブルなどライバルチームの台頭で苦戦し、ハミルトンは以降2009年から5位、4位、5位、4位と毎年勝利こそマークするが、年間王者には手が届かない状況が続いた。そしてハミルトンは2012年限りでマクラーレンを去り、2013年からはワークス参戦4年目のメルセデスへと身を投じた。
メルセデス(2013~)では2014年よりライバルを圧倒
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メルセデスでは2013年こそ1勝、年間4位となったが、2014年からは圧倒的なパフォーマンスを披露し、2020年まで7季連続でドライバーズ、コンストラクターズのダブルタイトルを手にしている。ハミルトンは2016年のみ同僚ニコ・ロズベルグとのマッチレースに敗れたものの、2014年、2015年、2017年、2018年、2019年、2020年とメルセデスでは6度の年間王座に輝いた。
2020年は開幕戦こそ同僚バルテリ・ボッタスに先行を許したが、第2戦~第4戦まで3連勝を飾るとその後も安定した強さを発揮し、ポイントリーダーとしてボードのトップを独走。シーズンを通じて危なげない戦いぶりを見せ、第14戦トルコGPでは3戦を残して早々に7度目のドライバーズタイトルを手にした。
第15戦バーレーンGP終了後には新型コロナウイルス感染が確認され、第16戦サクヒールGPは欠場となったが、最終戦アブダビGPでは直前に検疫の問題をクリアしてUAEへと入国。だが本人曰く、病み上がりで万全の状態から程遠く、3位で最終戦を終えている。
また、2020シーズンは第12戦ポルトガルGPでミハエル・シューマッハを抜いて歴代単独トップの通算92勝をマーク。このシーズン、通算勝利数を95まで伸ばしている。ドライバーズタイトルの数でもシューマッハの7に並んだ。
2021年に入ってもメルセデスと同シーズンの契約合意に至っていなかったが、2月8日になってようやくメルセデスからハミルトンと2021年の1年契約を結んだと正式発表された。この時点でようやく2021年の10チーム全レギュラードライバーが固まった形に。
2021年は最終戦の最終ラップで8度目王座を逃す
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2021年シーズンは序盤戦からハミルトンとマックス・フェルスタッペンによるマッチレースの様相を呈し、ドライバーズランキングトップの座が5度も入れ替わるデットヒートに。第18戦メキシコGPを終えた時点で、首位フェルスタッペンと2位ハミルトンの差は19ポイント差がついたものの、第19戦サンパウロGPでハミルトンはパワーユニットを変えると、ここから圧倒的な速さを示し、第19戦サンパウロGP、第20戦カタールGP、第21戦サウジアラビアGPと3連勝を飾り、ハミルトン8勝、フェルスタッペン9勝ながら両者369.5ポイントで並んで最終アブダビGPを迎えることになった。
このレースでは2番手スタートのハミルトンがスタート直後にフェルスタッペンを抜き、多くの周回でラップリーダーを務める。そして終盤53周目にニコラス・ラティフィがクラッシュしてセーフティーカーが入ると、流れが一気に変わった。ハミルトンはそのままステイアウトした一方、フェルスタッペンはソフトタイヤにスイッチ。ファイナルラップの58周目にレース再開となったが、ロングランのハードタイヤを履いたハミルトンにとって、フレッシュなソフトタイヤのフェルスタッペンが相手では為すすべなし。ターン5でトップの座を奪われたハミルトンは2番手に順位を落とし、ファイナルラップで優勝を逃す結果となった。
結局ハミルトンはドライバーズランキング2位で2021年シーズンを終えることになり、失意のハミルトンはガレージで父親に抱きしめられながら涙する場面も。同レースの表彰式は出場したものの、その後は公の場に姿を表さず、FIAの式典も欠席。SNSも12月12日より一切更新せず、一部では「このままF1界から去るのでは」との声も浮上した。
だが2022年2月5日、ハミルトンは「ちょっと離れていたけど戻ってきたよ!」とSNSでメッセージを発信。改めて、大きく規定の変わる2022年シーズンに向けて始動していることを明かした。
F1でのシーズン連続勝利は16で途絶える
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メルセデスの2022年型W13は、サイドポッドを削った革新的なデザインとなったがこの新機構がなかなか機能せず。序盤からポテンシャル不足、ポーパシングの問題でメルセデスはなかなか優勝争いに加わることができなかった。
そればかりか、予選ではQ1敗退、第4戦のエミリア・ロマーニャGPでは、トップのマックス・フェルスタッペンから周回遅れになるなど、内容面でも不振を極めた。
僚友のジョージ・ラッセルが安定してポイントを稼いでいたこともあり、2022年のハミルトンは第2戦以降、すべてラッセルより累計獲得ポイントでは下に。
W13の機能性がようやく増してきた後半戦は上位争いに食い込む場面も増え、5度の2位フィニッシュを果たした。第21戦サンパウロGPでは、僚友ラッセルがF1キャリア初勝利をマークし、ハミルトンは後輩ラッセルを追うも、あと一歩優勝には届かなかった。ハミルトンが2007年のF1デビュー以来、未勝利に終わったのは2022年が初めてのこと。連続勝利記録は16年で途絶えている。総合4位ラッセルとは35ポイント差、240ポイントの総合6位でハミルトンは2022年を終えた。
2023年はまたしても未勝利だが総合順位は3位…2025年から40歳でフェラーリ移籍
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レッドブルとの戦力差は相変わらず開いたままだったこともあったが、2023年のハミルトンは堅実ぶりを見せる。シーズンを通してポイントを逃したのはリタイアしたカタールGPと、レース後に失格処分となったアメリカGPのみ。それ以外、22戦中20戦で入賞を果たすという内容だった。うち、6度表彰台に上がっている。
優勝にはまたしても手が届かず、F1キャリアの未勝利は2022年と2023年の直近2シーズンに伸びてしまったが、同年のハンガリーGPでは一発の速さを示し、ポールポジションも獲得している。
年間成績でも総合3位に浮上し、これはレッドブル勢2人に次ぐポイント数。アメリカGPの失格がなければ、もしかするともう一つ上の順位も狙えていたかもしれない。
チームとしては2022年から持ち込んだ“ゼロポッド”に見切りをつけ、このシーズンのモナコGPから上部が張り出した一般的なカウル形状に戻した。2024年はトト・ヴォルフ代表も大幅改良を示唆し、メルセデス復活に向けて意気込んでいる。
2024年2月1日、ハミルトンは40歳になる2025年からフェラーリへと移籍することが公式発表された。メルセデスとの契約はまだ残っていたが、2024年限りで離脱となるオプションを行使したという。これでハミルトンは2007年以来メルセデスのパワーユニットで走っていたが、キャリア19年目となる2025年は初めて異なるパワーユニットのフェラーリを駆ることになった。
今季はメルセデスでしっかり結果を残し、良い形で在籍最終年を終えたいところとなる。
プロフィール
ルイス・ハミルトン
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1985年1月7日生まれ|イギリス国籍|マクラーレン(2007~2012)、メルセデス(2013~2024)、フェラーリ(2025~)
通算成績 ※2024年終了時点
- 出走/356回
- 優勝/105回
- PP/104回
- FL/67回
- ドライバーズタイトル/7回(2008、2014、2015、2017、2018、2019、2020)
年 | チーム名 | 勝利数 | 年間成績 |
---|---|---|---|
2007年 | マクラーレン | 4勝 | 2位 |
2008年 | マクラーレン | 5勝 | 1位 |
2009年 | マクラーレン | 2勝 | 5位 |
2010年 | マクラーレン | 3勝 | 4位 |
2011年 | マクラーレン | 3勝 | 5位 |
2012年 | マクラーレン | 4勝 | 4位 |
2013年 | メルセデス | 1勝 | 4位 |
2014年 | メルセデス | 11勝 | 1位 |
2015年 | メルセデス | 10勝 | 1位 |
2016年 | メルセデス | 10勝 | 2位 |
2017年 | メルセデス | 9勝 | 1位 |
2018年 | メルセデス | 11勝 | 1位 |
2019年 | メルセデス | 11勝 | 1位 |
2020年 | メルセデス | 11勝 | 1位 |
2021年 | メルセデス | 8勝 | 2位 |
2022年 | メルセデス | 0勝 | 6位 |
2023年 | メルセデス | 0勝 | 3位 |
2024年 | メルセデス | 2勝 | 7位 |
2024年の成績
- 年間:223ポイント/7位
- 優勝/2回
- PP/0回
- FL/2回
レース名 | 決勝順位 |
---|---|
第1戦バーレーンGP | 位 |
第2戦サウジアラビアGP | 位 |
第3戦オーストラリアGP | 位 |
第4戦日本GP | 位 |
第5戦中国GP | 位 |
第6戦マイアミGP | 位 |
第7戦エミリア・ロマーニャGP | 位 |
第8戦モナコGP | 位 |
第9戦カナダGP | 位 |
第10戦スペインGP | 位 |
第11戦オーストリアGP | 位 |
第12戦イギリスGP | 位 |
第13戦ハンガリーGP | 位 |
第14戦ベルギーGP | 位 |
第15戦オランダGP | 位 |
第16戦イタリアGP | 位 |
第17戦アゼルバイジャンGP | 位 |
第18戦シンガポールGP | 位 |
第19戦アメリカGP | 位 |
第20戦メキシコGP | 位 |
第21戦サンパウロGP | 位 |
第22戦ラスベガスGP | 位 |
第23戦カタールGP | 位 |
第24戦アブダビGP | 位 |
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |