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【注目チーム】オコン&ガスリーのオールフランス体制で2季目…中団争いからトップチームへの返り咲きはあるのか|アルピーヌ|F1

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【注目チーム】オコン&ガスリーのオールフランス体制で2季目…中団争いからトップチームへの返り咲きはあるのか|アルピーヌ|F1Getty Images
【F1注目チーム】2021年にルノーからアルピーヌに名称が変更。2024年はオコン&ガスリー体制で2季目となる。
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歴史

2020-05-15 F1 Formula 1 Alonso Renault 2005Getty Images

アルピーヌの前身、ルノーはこれまで何度もF1への参入と撤退を繰り返している。初参入となった1977年の際は、当時は画期的だったターボエンジンを導入し、のちのワールドチャンピオンであるアラン・プロストを擁して好成績を残したが、車体開発の遅れ、プロストの移籍によって競争力を失い、1985年に一時撤退を余儀なくされる。

それから4年後の1989年には、エンジンサプライヤーとして再びF1界に復帰し、ウィリアムズ、リジェ、ベネトンなどのチームにエンジンを供給。復帰当時はホンダエンジン全盛の時代だったが、1992年にはウィリアムズがコンストラクターズタイトルを獲得すると、1997年まで6シーズン連続でルノーのパワーユニット搭載チームがコンストラクターズタイトルに輝く黄金期を迎えた。しかし絶頂期のさなか、会社全体が経営不振に陥ったことで、1997年に2度目の撤退を発表することになる。

状況が変化した2001年、ルノーはベネトンを買収し、ワークスチームとしてF1に復帰。2005年にはフェルナンド・アロンソが、当時5連覇中のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)を破り、悲願のコンストラクターズタイトルとドライバーズタイトル獲得を達成した。

翌年もダブルタイトルを連覇し、強豪チームとして一目置かれる存在となったが、2008年のシンガポールGPでの「クラッシュゲート」が発覚。スポンサーの離脱など厳しい状況に置かれ、2010年にチームを売却して、ワークスチームとして2度目の挑戦を終えた。

再びワークスチームとして参戦へ

2020-09-06 Renault Daniel Ricciardo F1 Formula 1Getty Images

チーム売却後もエンジンサプライヤーとしてF1に関わり続けたルノーは、供給先であるレッドブルのダブルタイトル4連覇(2010~2013)を後押しし、自動車メーカーとしての存在感を発揮し続けた。

そして2016年、ルノーのワークスチームが前身となるロータスチームを再買収する形で3度目となるワークス参戦を表明。2020シーズン限りでルノーの屋号から、フランス伝統のブランドであるアルピーヌへと名称を変えることとなった。

ルノーとしての最終年となる2020シーズン、マクラーレン、レーシング・ポイントとともにコンストラクターズ3位を争う展開となった。すでにシーズン終了後のルノー離脱確定のリカルドが気を吐き、2度表彰台に立った。エミリア・ロマーニャGPの表彰式では、優勝したルイス・ハミルトンとともにシューイで祝福するという一幕も。

また、リカルドに比べて上位進出回数の少なかったオコンも波乱含みの第16戦サクヒールGP終盤には2位に浮上し、初の表彰台を経験している。

コンストラクターズ争いとしては、第12戦のエミリア・ロマーニャGP終了時点で一時的に年間3位まで浮上したものの、終盤戦はマクラーレンとレーシング・ポイントがし烈なデッドヒートを繰り広げ、ルノーは結果としてコンストラクターズ5位でシーズンを終えた。

2021年はアルファタウリに競り勝ち総合5位に

2021-11-21 Alonso Alpine F1 Formula 1Getty Images

2021シーズン、ルノーはアルピーヌへと名称を変えて参戦。チームカラーもイエローからアルピーヌ伝統のブルーへと変わり、ドライバーズラインナップも元王者アロンソ&オコンのセットに。新たなシーズンへ挑んだ。

メルセデス、レッドブルにはポテンシャルで及ばなかったものの、アルピーヌは時折フェラーリ、マクラーレンに匹敵するレースペースを示すなど、競争力を備えていることを序盤から証明した。3年ぶりF1復帰となった元王者アロンソも、開幕前の2021年2月に自転車事故により下顎を骨折するアクシデントもあったが、そのハンデを感じさせない復活ぶりをアピール。

アルピーヌにとって2021年最大のハイライトとなったのはやはり第10戦ハンガリーGPだろう。バルテリ・ボッタスがレッドブル2台を含む多重クラッシュの引き金になったこともあり、多くの上位勢がトラック上から姿を消す状況に。セーフティーカー導入の混乱に乗じてトップに立ったのがオコンで、フランス人ドライバーはセバスチャン・ベッテルの猛追を振り切って初めての優勝を果たした(※ベッテルは燃料規定により、レース後に失格処分)。また、このレースでは後方から追い上げるルイス・ハミルトンを、僚友アロンソが懸命のブロックでカバーしたことでも話題になった。かつてマクラーレンでコンビを組み、何度となく激闘を繰り広げたアロンソとハミルトンのバトルは見応え十分なものに。

後に第20戦カタールGPでは、アロンソが終盤に入って表彰台圏内を狙える位置に。後方ではハミルトンがオコンに迫り、アロンソは僚友に対して「ライオンのように死守してくれ!」と発破をかけた。結果としてアロンソはこのレースで表彰台に上がり、これはF1においてフェラーリ時代の2014年以来、7年ぶりの表彰台となった。

アロンソが81ポイントで年間10位、オコンが74ポイントで年間11位となり、コンストラクターズ5位でアルピーヌとしての初年度を終えている。

2022年は総合4位に順位を上げるも表彰台は皆無

2022-02-22 Ocon Alonso Alpine F1 Formula 1Getty Images

2021年はアルファタウリと総合5位を競ったアルピーヌ。2022年も引き続き中団勢のトップクラスであることを序盤から示した。

アロンソ、オコンともに入賞圏内での戦いを続けるものの、レッドブルやフェラーリに迫る戦いを見せることはできず。また、メルセデス含めた上位3チームとの力の差は大きく、アルピーヌの2人は2022年、一度も表彰台に登ることなくシーズンを終えることになった。オコンは92ポイントで総合8位。アロンソは81ポイントで総合9位だった。そしてコンストラクターズランキングは、前年の5番手から一つ順位を上げ、4位で2022年を終えることに。

そして同年限りでアストンマーティンの元王者セバスチャン・ベッテルが引退すると夏に発表され、その数日後にはアロンソが2023年よりアストンマーティンに移籍することが公表された。アロンソにとっては単年契約のアルピーヌよりも複数年契約を提示したことにより、新天地へと移ることになっている。

アルピーヌは2022年8月2日、リザーブドライバーだった2021年のF2王者、オスカー・ピアストリをアロンソの穴埋め役として、2023年よりレギュラー昇格にすると正式リリースした。だがピアストリ本人が公表から約1時間後「自身は来季の正式契約を結んでいないし、ここにいるつもりはない」と、アルピーヌ離脱宣言をしてしまう。

それから1カ月後の9月2日、ピアストリはマクラーレンのレギュラードライバーになることが正式決定。アルピーヌにとっては自チームで育てたジュニアドライバーに逃げられる形となってしまった。空席となったアルピーヌの1枠が注目されたが、結果として日本GP開催中の10月8日、ピエール・ガスリーがレッドブルグループから離脱し、2023年よりアルピーヌのドライバーになることが正式発表されている。

2023年のオールフランス体制が決まった一方、オコンとガスリーはフランス・ノルマンディー地方育ちの幼なじみであるが、実は不仲であることでも著名。ジュニア時代、フランスのスカラシップ枠を競った際に仲違いしたことから亀裂が大きくなった2人だが「すでに大人になったし僕らの関係に問題はない」と主張している。

オコンとガスリーのライバル関係は2023年シーズン、プラスに働いた?

2023-08-07 Ocon Gasly De Meo Laurent Rossi  F1 Formula 1Getty Images

フランス人ドライバー2人で挑んだ2023年、新加入のガスリーが序盤からポイントを積み重ねるなど存在感を示し、オコンも負けじと上位入賞をつかみ取るなど、チーム内でのライバル関係もある程度は結果に直結した。

だがシーズン途中にはローラン・ロッシCEOが辞任し、オットマー・サフナウアー代表も解任されるなど、アルピーヌ低迷の責任を取る形で首脳陣の入れ替わりも発生した。

結果的に2023年、アルピーヌは中団勢としてはライバルチームに比べて苦戦するレースが多く、総合6位という成績に終わった。アルピーヌは10チーム中唯一ルノーのパワーユニットを搭載しているチームであり、走行データのフィードバックなど開発面では他の3メーカーに比べて不利との見方も。それでも2023年はガスリー、オコンそれぞれ1度ずつ表彰台に上がるなど、チャンスを引き寄せて上位に食い込むレースもあり、ある程度の健闘は見せたと言える。

ポイント数はガスリーが62点で総合11位、オコンが58点で総合12位と、ほぼ同等の成績に終わった。シーズン終盤にはガスリーが『F1』公式のポッドキャストを通じて「オコンとは割り切って接している。彼からディナーに誘われることは絶対にないし、それでいいと思っている」と発言。チーム内ではお互い仕事に徹しているが幼少期からのライバル意識は消えておらず、水面下ではバチバチな競い合いがあると明かした。

2024年はより速さを増しつつ、安定感を保つことも求められる。より上位への道を拓くため、オコンとガスリーの関係について良い形で相乗効果に結び付けられるのかも注目点となりそうだ。

ドライバー

エステバン・オコン

2023-02-17 Ocon Alpine F1 Formula 1Getty Images

1996年9月17日生まれ|フランス国籍|マノー(2016)、フォース・インディア(2017~2018)、レーシング・ポイント(2018)、ルノー(2020)、アルピーヌ(2021~)

通算成績(2024年開幕時点)

  • 出走/133回 
  • 優勝/1回 
  • PP/0回 
  • FL/0回

2023年の成績

  • 年間:58ポイント/12位 
  • 優勝/0回
  • PP/0回
  • FL/0回
レース名決勝順位
第1戦バーレーンGPRet.
第2戦サウジアラビアGP8位
第3戦オーストラリアGP14位
第4戦アゼルバイジャンGP15位
第5戦マイアミGP9位
第6戦エミリア・ロマーニャGP【中止】 
第7戦モナコGP3位
第8戦スペインGP8位
第9戦カナダGP8位
第10戦オーストリアGP14位
第11戦イギリスGPRet.
第12戦ハンガリーGPRet.
第13戦ベルギーGP8位
第14戦オランダGP10位
第15戦イタリアGPRet.
第16戦シンガポールGPRet.
第17戦日本GP9位
第18戦カタールGP7位
第19戦アメリカGPRet.
第20戦メキシコGP10位
第21戦サンパウロGP10位
第22戦ラスベガスGP4位
第23戦アブダビGP12位

ピエール・ガスリー

2023-02-17 Gasly Alpine F1 Formula 1Getty Images

1996年2月7日生まれ|フランス国籍|トロ・ロッソ(2017~2018)、レッドブル(2019)、トロ・ロッソ(2019)、アルファタウリ(2020~2022)、アルピーヌ(2023~)

通算成績(2024年開幕時点)

  • 出走/130回 
  • 優勝/1回 
  • PP/0回 
  • FL/3回

2023年の成績

  • 年間:62ポイント/11位
  • 優勝/0回
  • PP/0回
  • FL/0回
レース名決勝順位
第1戦バーレーンGP9位
第2戦サウジアラビアGP9位
第3戦オーストラリアGP13位
第4戦アゼルバイジャンGP14位
第5戦マイアミGP8位
第6戦エミリア・ロマーニャGP【中止】 
第7戦モナコGP7位
第8戦スペインGP10位
第9戦カナダGP12位
第10戦オーストリアGP10位
第11戦イギリスGP18位
第12戦ハンガリーGPRet.
第13戦ベルギーGP11位
第14戦オランダGP3位
第15戦イタリアGP15位
第16戦シンガポールGP6位
第17戦日本GP10位
第18戦カタールGP12位
第19戦アメリカGP6位
第20戦メキシコGP11位
第21戦サンパウロGP7位
第22戦ラスベガスGP11位
第23戦アブダビGP13位

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦バーレーンGP 2月29日(木) ~3月1日(金)3月2日(土)
第2戦サウジアラビアGP 3月7日(木) ~8日(金)3月9日(土)
第3戦オーストラリアGP 3月22日(金) ~ 3月23日(土)3月24日(日)
第4戦日本GP 4月5日(金) ~ 6日(土)4月7日(日)
第5戦中国GP 4月19日(金) ~ 20日(土)4月21日(日)
第6戦マイアミGP 5月3日(金) ~ 4日(土)5月5日(日)
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5月17日(金) ~ 18日(土)5月19日(日)
第8戦モナコGP 5月24日(金) ~ 25日(土)5月26日(日)
第9戦カナダGP 6月7日(金) ~ 8日(土)6月9日(日)
第10戦スペインGP 6月21日(金) ~ 22日(土)6月23日(日)
第11戦オーストリアGP 6月28日(金) ~ 29日(土)6月30日(日)
第12戦イギリスGP 7月5日(金) ~ 6日(土)7月7日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月19日(金) ~ 20日(土)7月21日(日)
第14戦ベルギーGP 7月26日(金) ~ 27日(土)7月28日(日)
第15戦オランダGP 8月23日(金) ~ 24日(土)8月25日(日)
第16戦イタリアGP 8月30日(金) ~ 31日(土)9月1日(日)
第17戦アゼルバイジャンGP 9月13日(金) ~ 14日(土)9月15日(日)
第18戦シンガポールGP 9月20日(金) ~ 21日(土)9月22日(日)
第19戦アメリカGP 10月18日(金) ~ 19日(土)10月20日(日)
第20戦メキシコGP 10月25日(金) ~ 26日(土)10月27日(日)
第21戦サンパウロGP 11月1日(金) ~ 2日(土)11月3日(日)
第22戦ラスベガスGP 11月21日(木) ~ 22日(金)11月23日(土)
第23戦カタールGP 11月29日(金) ~ 30日(土)12月1日(日)
第24戦アブダビGP 12月6日(金) ~ 7日(土)12月8日(日)