ハミルトン「引退を口にしたことは一度もない」昨季最終戦より2カ月続いた沈黙については「困難な時期だったことは事実」｜F1

メルセデスのルイス・ハミルトンが2022年シーズンの巻き返しを誓っている。

昨シーズンの最終戦、アブダビGP終了後から約2カ月近く沈黙を続けていたハミルトン。同レースでは土壇場で8度目のタイトルを逃したことから失意の状態にあったとされるが、ハミルトン本人がこの間の状況について言及している。

現地時間18日、メルセデスは2022年型の新マシンW13を発表した。このローンチイベントでハミルトンは「引退すると口にしたことは一度もない」と発言。浮上していた引退のうわさを完全否定している。

「僕はモータースポーツを始め、今携わっていることが大好きだし、みんなと一緒に仕事をすることについて光栄だと思っている。そこから離れようとする気持ちはまったくないよ」

沈黙を続けていた理由については「ただ、自分にとって明らかに困難な時期だったことも事実だ。僕にとって一歩引いた状態で気持ちを落ち着かせ、コンセントレーションを高める時間が必要だったんだ。この間も家族に支えられ、素晴らしい瞬間を楽しんでいたよ」と明かしている。

そしてハミルトンはジェンソン・バトンと組んだマクラーレンの2012年以来、イギリス人ドライバーと同じチームで走ることになった。新加入のジョージ・ラッセルについてはその才能を認めつつ、共闘に意欲を示している。

「新しいシーズンに向けた攻撃の準備はできている。そして今季はジョージがやってきた。彼のような才能豊かなドライバーを見るのは、とてもエキサイティングなことだ。メルセデスにとってチャンピオンシップを手にし続けることが究極の目標であり、チームとしてよりレベルも上がる。僕らはこれまで誰もやったことのないことをしたいね」

昨季はアブダビGPの終盤まで8度目のドライバーズタイトル戴冠を射程圏に入れていたハミルトン。だが53周目のセーフティーカー導入後にトラックポジションを失う恐れがあることからピットインできず。グリーンフラッグとなった58周目のファイナルラップではフレッシュタイヤのマックス・フェルスタッペンに抜かれ、ハミルトンは土壇場でタイトルを失った形になってしまった。

本人は失意の状況にあったようだが、当初から引退は選択肢に入れておらず、その後は新レギュレーションの2022年シーズンに向けて英気を養っていた模様だ。

若手実力者のラッセルと組む今季、再びハミルトンはチャンピオンシップで頂点に立てるのだろうか。

メルセデスは今季、2020年から2シーズン続いた黒い車体からコーポレートカラーでもある伝統のシルバーアローへと戻ることになった。ブラックのカラーは車体下部のあしらいとして残り、シルバーとブラックが今後のメインカラーだとチーム幹部が口にしている。

そして新マシンW13が引き続き競争力を備えているのかという点でも、プレシーズンテストや今後のアップデート動向が注目されるところだ。

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