イタリア有力紙が2021シーズンのルーキー三者三様に注目…角田裕毅を「神秘的なサムライ」｜F1

2021シーズンを前に、イタリア有力メディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』がF1のルーキー3人に注目している。

そこでは「ミハエルの愛息子、大きな期待を集める日本人、そして悪童と評されるロシア人」として、三者三様の構図にクローズアップした。

「新シーズンのF1グランプリは、あと2カ月足らずで全ドライバーがグリッドに着く。U－25世代の顔ぶれも増えてきた。その中でもマックス・フェルスタッペン、シャルル・ルクレールはすでに優勝を経験している。ピエール・ガスリーも数カ月前にウイナーの仲間入りを果たした。ランド・ノリス、ジョージ・ラッセル、ランス・ストロール、エステバン・オコンがその次に続こうとしている」

「そして平均年齢をさらに下げる（キミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソら大ベテランもまだいるが……）3人の若き新人が加わることになった」

F2よりF1へと昇格したミック・シューマッハ、角田裕毅、ニキータ・マゼピンに着目し「昨シーズン、F2ではこの3人が戦った。結果的にはシューマッハが年間1位で勝者となった。だがF1では力関係が大きく変わるかもしれない。ハースの2台（ロマン・グロージャン＆ケビン・マグヌッセンの2人で3ポイント）に比べて、アルファタウリは多くのポイント（107ポイント）を稼いでいる」と紹介した。

記事の中では角田について「神秘的なサムライ。彼はモンツァ（2019年F3）で勝利するまでほぼ無名のレーサーだったが、そこから一気に成長を見せた。昨季はF2でも開幕から6レース終了時点で12位だった。だがそこから巻き返してマゼピンを抜き、シーズン3位フィニッシュを果たしている。シューマッハにはポイント数で及ばなかった。彼もF1で大きな声援を受ける立ち位置にある。角田の母国（日本）は2014年以来、F1ドライバーがいなかった」と伝えた。

「彼らのF1初年度について、単純なポイント数でF1界の未来を占うのは早計かもしれない。何しろ、シューマッハという名前がF1のコンペティションに帰ってきたのだ。ミハエルの愛息子がF1の世界で時間を戻す瞬間を熱望する、何百万人ものファンがいる。ミックについては多くのモータースポーツファンが愛情を注ぐだろう」

一方でマゼピンについては「このロシア人はすでにF1の世界に入る前から悪評にまみれている。熱心な応援よりも非難の声が目立っているような状況だ。だがそんなことも本人には関係ないようで“僕は批判に慣れている”とまで言い放っている」と紹介した。

イタリアはフェラーリのお膝元ということもあり、かつてフェラーリで5度（ベネトンで2度）ワールドチャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハの愛息子、フェラーリドライバーアカデミー出身でもあるミック・シューマッハについて好意的な論調で伝えている。

2020年のF1ではアルファタウリ（コンストラクターズランキング7位）がハース（同9位）よりもポテンシャルがあると示したこともあり、2021シーズンはルーキーの中で、角田に最も大きなアドバンテージがあると冷静に分析している。

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