角田裕毅の確かな成長？予選ではガスリーと3勝3敗＆予選チーム間ギャップはアルファタウリが最小でほぼ互角…一方でウィリアムズ＆アルファロメオに大きな差｜F1

2022年シーズンは全22レース中7戦を終えた段階ながら、今季の予選において角田裕毅が僚友ピエール・ガスリーに匹敵する速さを見せているという、一つのデータが示された。

F1に関するさまざまなデータを扱う『107％ F1』は、第7戦を終えた段階の各チームにおけるドライバー間の予選パフォーマンスギャップを明らかにしている。

■各チームドライバーの予選パフォーマンスギャップ（※ギャップが少ない順／2022年第7戦終了時点）
1：アルファタウリ（＋0.02％）｜ピエール・ガスリー＞角田裕毅
2：アルピーヌ（＋0.05％）｜フェルナンド・アロンソ＞エステバン・オコン
3：レッドブル（＋0.17％）｜マックス・フェルスタッペン＞セルジオ・ペレス
4：メルセデス（＋0.19％）｜ジョージ・ラッセル＞ルイス・ハミルトン
5：ハース（＋0.28％）｜ケビン・マグヌッセン＞ミック・シューマッハ
6：フェラーリ（＋0.35％）｜シャルル・ルクレール＞カルロス・サインツ
7：アストンマーティン（＋0.58％）｜セバスチャン・ベッテル＞ランス・ストロール
8：マクラーレン（＋0.65％）｜ランド・ノリス＞ダニエル・リカルド
9：アルファロメオ（＋0.81％）｜バルテリ・ボッタス＞チョウ・グァンユ
10：ウィリアムズ（＋0.82％）｜アレクサンダー・アルボン＞ニコラス・ラティフィ

これは各ドライバーが予選で出したベストタイムの平均をパーセンテージで比較したもので、1ラップ1分40秒（100秒）のコースだった場合、ギャップ1秒が1％、0.01秒が0.01％に相当する。

ギャップがあるウィリアムズやアルファロメオは、2名のドライバーが叩き出すタイムに大きな差があるという裏付けになる。

アルファタウリは全チーム中、最もドライバー間のギャップがなく、0.02％の差となっている。

ガスリーと角田について、今季ここまでの予選結果は次のとおり。

第1戦バーレーンGP予選：ガスリー10番手＞角田16番手
第2戦サウジアラビアGP予選：ガスリー9番手＞角田タイムなし※マシントラブル
第3戦オーストラリアGP予選：ガスリー11番手＞角田13番手
第4戦エミリア・ロマーニャGP予選：角田16番手＞ガスリー17番手
第5戦マイアミGP予選：ガスリー7番手＞角田9番手
第6戦スペインGP予選：角田13番手＞ガスリー14番手
第7戦モナコGP予選：角田11番手＞ガスリー17番手

角田は第2戦サウジアラビアGPにおいて、FP3でステアリングが回らないトラブルに見舞われた。予選までに修復が間に合わず、タイム無しで予選を終えている。このジェッダを除くと、アルファタウリ2人の当該成績は、6レースで3勝3敗の五分になる。

モナコGPでガスリーは予選Q1でトラフィックに引っかかり、ベストタイムを出せずに予選17番手のQ1敗退というケースもあった。それだけにデータ上でガスリーと角田のギャップは0.02％だが、モナコGPでガスリーが最上位グリッドを獲得していた場合、両者のギャップはもっと大きくなっていたことが予想される。

ガスリーは中団グループの一角であるアルファタウリのATシリーズを駆り、これまで何度となくトップグループに迫るラップタイムをマークしてきた。2021年予選で角田がガスリーを上回ったのは、最終第22戦アブダビGPが初めてで、それまで角田は予選でガスリーに全敗だった。

F1での2年目を迎えた角田は今季、先輩ガスリーに匹敵する予選タイムを刻んでいるということになる。そして、ここまで予選当該成績3勝3敗というデータは、2年目を迎えた角田の確かな成長を示すものと言えるのかもしれない。

今季ここまでの獲得ポイントでも角田は入賞3度の11ポイント、ガスリーは入賞2度の6ポイントと、先輩を上回る状況となっている。

角田はここから予選及び決勝で結果を示し続け、ガスリーを上回ることができるのかという点も、今季F1における大きな注目ポイントとなりそうだ。

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