2021年のF1最終戦、第22戦アブダビGPで自己最高位の4位フィニッシュを果たした角田裕毅について、レーシングドライバーの中野信治氏が賛辞を贈っている。
角田はF1デビュー戦となった今季初戦バーレーンGPでいきなり9位入賞を果たすも、その後は思うように結果を残せないレースが続いた。サマーバケーション明けの入賞は第17戦アメリカGPの9位一度のみと、後半戦は安定感を増しながらもなかなか入賞に手が届かない内容となっていた。
そして迎えた最終戦アブダビGPでは金曜の公式セッションから速さを示し、FP1~FP3、予選Q1、Q2と全セッションで僚友ピエール・ガスリーを上回るペースで周回。予選Q2をミディアムタイヤで突破したのはチャンピオンチームのメルセデス2台、そして角田の3人のみという状況となった。
8番手スタートの角田は、決勝のオープニングラップでバルテリ・ボッタスを抜き、ミディアムからハードの第2スティントにつなぐ。安定したラップペースで周回を重ねると、終盤のセーフティーカー時にはソフトタイヤに履き替え、この間に5番手までポジションをアップした。
セーフティーカー明けとなったファイナルラップ、角田はまたしてもボッタスを抜き、4位のポジションを自力で掴み取った。
シーズン最終戦で見せた角田の戦いぶりについて、中野氏は「今年彼がやらなければならない結果を、すべて最終戦でやり遂げることができた。そんな一戦でしたよね」と賛辞を贈った。『WEDNESDAY F1 TIME #39』で語っている。
「欲しかった物がすべて手に入った、みたいな感じですよね。この結果はいろんな意味があって、来年に向けてチームはクルマを作っている真っ最中で、どういうクルマを作るかという部分でも、結果を残すことによって変わる」
「(チームの開発方針が)ガスリー寄りだったのが、裕毅のドライビングスタイルに合わせようか、ということにもなる。そこから動いていくんですよね。それだけにこの一戦は大きかった」
最終戦で角田が4位フィニッシュ、今季最高の結果を残すことができたことについては「一年間通してやってきて、いろんなミスもしながら学びつつ、我慢もして、自分の中で抑えて走っていたと思うんです。それを最終戦に向けて抑えてやってきて、チャンスがあったときにドカンと行けた」と中野氏は説いている。
「調子が悪いときに無理して壊したりすると、肝心なときにアタックができなくなってしまう。我慢している間のときに、レースウィークの使い方を体で習得していった。それができれば、いいタイミングがやってきたときにおのずと自分のやりたい方向へと向けるようになる」
「時間も使えるし、人も動いてくれる。これができるようになってくる。それが最終戦でいい形になってきたのかなと。1年目にいろんな経験をして、いい形に修正して最後に持ってくることができたというのは、すごく大きかった」
中野氏は角田の成長について「インタビューを聞いてて良かったのは(エンジニアの)マッティア(スピニ)に対して感謝の言葉をしっかり言っていたこと。エンジニアとの良い関係を作ると言うのがモータースポーツにおいて最も重要。裕毅とエンジニアの関係が強固なものになりつつあるというのが、来年に向けて最も大きなキーポイント」と発言。結果を残すことと、チームとの信頼関係を築くことが相乗効果になると述べた。
2021年シーズン、角田はルーキーイヤーを7度の入賞、総ポイント32のドライバーズランキング14位でF1初年度を終えた。
なお、この32ポイントは前年アルファタウリのレギュラードライバーだった、ダニール・クビアトが2020年に獲得したポイント数と同じ。ドライバーズランキングも同様に14位となる。2020年は全17戦の開催で、22レース実施となった2021年とそのままのポイント数比較は難しいものの、ルーキーイヤーの最終戦で4位フィニッシュを果たした角田は改めて存在感を示した形に。
アブダビGPで見せた後輩の躍進は、中野氏にとっても喜ばしいシーズンの締めくくりとなった模様だ。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月20日(木) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | フランスGP | 6月18日(金) ~ 19日(土) | 6月20日(日) |
第8戦 | シュタイアーマルクGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | トルコGP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第17戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第18戦 | メキシコGP | 11月5日(金) ~ 6日(土) | 11月7日(日) |
第19戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第20戦 | カタールGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第21戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |