元王者ハッキネン氏、手負いのフェルスタッペン9位完走を称賛「気の毒だった…入賞はまさに奇跡的」｜F1

1998年、1999年のF1ワールドチャンピオン、ミカ・ハッキネン氏が第11戦ハンガリーGPについて言及。オープニングラップでマシンにダメージを負いながら、9位入賞となったマックス・フェルスタッペンに対し、賛辞を贈っている。

ハッキネン氏は『Unibet』に寄稿しているコラムで「実はレッドブルがハンガリーでは優位に立つのではないかと思っていた」との見解を示した。

「レッドブルのマシンはタイトなサーキットで強みを発揮するし、適合性を考えるとハンガリーで期待していたんだ」

「だけど、メルセデスはここ数週間で見事な巻き返しを見せたね。チャンピオンシップでもしっかり反撃した」

ハンガリーGPではスタート直後、バルテリ・ボッタス、ランス・ストロールが1コーナーでタイヤロックしたことにより、多重クラッシュを誘発した。結果的にランド・ノリス、セルジオ・ペレス、シャルル・ルクレールもリタイアとなり、フェルスタッペンのマシン右側には大きなダメージが残った。

赤旗中断により、レッドブルのピットクルーはフェルスタッペンのマシン右側をテープなどで緊急補修。バージボードを失ったうえフロアも大きく損傷し、さらには冷却装置も一部損傷していたことから、通常通り走ることさえも難しい状況だったという。本来のスピードからは程遠かったものの、フェルスタッペンはレース再開後から巻き返しを見せ、なんとか9位での完走を果たした。

ハッキネン氏は「最初のコーナーでのアクシデントは、レースと世界選手権に大きな影響を与えたと思う」とも述べている。

「レース、そしてチャンピオンシップの観点からして、レッドブルへのダメージはやはり大きな痛手になったと思う。フェルスタッペンもペレスも、マシンへの被害が大きかった」

「だけど、そんな中でフェルスタッペンはダメージを負ったマシンで最後まで走りきり、ポイントを手にした（※9位フィニッシュで2ポイント獲得）。あの状態で最後まで走行して入賞したという事実は、本当に奇跡的なことだと思う。レッドブルにとっては困難で気の毒に思える日だった。そんな中でもフェルスタッペンの完走は本当に見事としか言いようがない」

ハミルトンがハンガリーGPで2位表彰台に上がったこともあり、9位フィニッシュでわずか2ポイントのフェルスタッペンはドライバーズランキングでハミルトンに逆転され、年間2位に転落してしまった。だが元王者ハッキネン氏からしても、フェルスタッペンがハンガリーGPで示した9位入賞という結果は、特筆に値するほどの“ミラクル”だったと認識しているようだ。

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