【歴代F1ドライバー】4度頂点に立ったフランスの“プロフェッサー”｜アラン・プロスト｜LEGEND OF F1　

1955年生まれ、フランス出身で4度のワールドチャンピオンに輝いたアラン・プロスト。1980年代後半には日本でも“F1ブーム”をけん引した一人として知られ、アイルトン・セナ、ナイジェル・マンセル、ネルソン・ピケとともに“BIG4”と言われた。

通算優勝回数の51回は後にミハエル・シューマッハ、ルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテルに抜かれたが、当時は歴代最多。また現代のF1に比べてマシントラブルやリタイヤの多かった時代背景を踏まえると、実働13シーズンでこの勝利数は、驚異的な数字と言えるだろう。

プロストは1980年にマクラーレン・フォードからF1デビューを果たし、2年目からルノー・ターボに移籍。在籍3年目となる1983年には優勝争いを展開するが、最終戦の南アフリカGPでブラバム・BMWターボのピケに逆転され、王座を逃す結果に。

1984年からマクラーレン・TAGターボへ復帰すると、師でもある同僚ニキ・ラウダに0.5ポイント差及ばずシーズン2位。ラウダ5勝、プロスト7勝だったが、着実にポイントを稼ぐラウダに屈した形となった。1985年に念願のワールドチャンピオンとなると、1986年も制して2連覇を達成している。

■ライバル・セナとの争いが激化

1988年からホンダエンジンを積んだマクラーレンにはアイルトン・セナが加わり、“セナプロ対決”と言われたこのシーズンは歴史的なデットヒートを展開する。16戦中マクラーレンが15勝。うちセナ8勝、プロスト7勝となり王座はセナのものに。セナとのライバル関係はここから悪化の一途をたどる。翌1989年はプロストが王者となったが、タイトルの懸かった第15戦日本GPでは、シケインでセナと接触し、両者リタイアでタイトルが決するという後味の悪いものだった。

プロストは1990年からフェラーリに移籍し、この年もセナとタイトル争いを展開。だが第15戦の鈴鹿では、ポイントリーダーだったセナが第1コーナーでプロストと接触し、またしても両者リタイア。この年はセナが2年ぶり2度目のタイトルを獲得している。

フェラーリから1991年限りで去ったプロストは、1992年は休養。そして1993年からプロストはウィリアムズ・ルノーに加わった。圧倒的なアドバンテージを持つFW15Cを駆るプロストはこのシーズン、7勝をマークして4度目の世界一に輝いている。また、最後のレースとなったこの年の最終戦オーストラリアGPでは、優勝したセナが表彰台にプロストを引き上げ、積年のライバル関係が和解に至ったことでも語り草となった。

そのセナは1994年、プロストの抜けたウィリアムズ・ルノーに加わるも、第3戦のサンマリノGPで事故死したことは周知のとおり。「Legend of F1 :アラン・プロスト」では本人が自身のキャリアを回顧しつつ、そのセナとの関係や当時の数々のエピソードを明かしている。

“プロフェッサー”と称された4度のワールドチャンピオン、プロストが語る当時の数々のエピソードは必見の内容だ。DAZNで配信中の「Legend of F1 :アラン・プロスト」の視聴期限は、2020年4月30日までとなっている。

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