元F1王者ハッキネン氏、42歳で引退の後輩ライコネンを称賛「長い間戦い続けた特筆すべき偉業…奇跡的なキャリア」｜F1

2021年シーズン限りでF1から引退したキミ・ライコネンについて、同胞の先輩ドライバーミカ・ハッキネン氏が「彼のキャリアはまさに奇跡だった」と称えている。

1998年、1999年と2度ワールドチャンピオンになったことでも知られるフィンランドの英雄ハッキネン氏は、2001年～2021年と空白期間はありながらも20年もの長きに渡ってF1で活躍し続けたライコネンを称賛した。フィンランド『ILTA SANOMAT』に対して語っている。

「若くしてF1の世界に入ってきて、彼は本当によくやってきたと思う。F1で戦い続けるということは、想像し難いほどの忍耐力が求められるんだ」

「F1の世界で、ドライバーは大きく成長する。世界中を旅して、常に誰かとコミュニケーションを取って対応していくもの。だが同時に、そのためには想像もできないほど多大なエネルギーが伴うんだ。時には疲弊しきってしまうほどにね」

2002年途中、33歳でF1から引退表明したハッキネン氏は、42歳で引退したライコネンよりも10年近く早期引退をした形になる。だが本人はキャリア半ばで大事故（1995年のアデレード）に遭ったこともあり、それ以上続けることが不可能だったと振り返った。

「私はF1キャリアの途中でひどい事故に遭ってね。その後は精神的にいつも限界が近かった。結果的にチャンピオンシップで2度勝つことができたけど、それである程度の仕事をやり遂げたという充足感で満たされたんだ。いつしか再びグリッドに向かうモチベーションを失い、自分には激しい戦いをするための準備がないと自覚したよ」

先輩ハッキネン氏は「キミが長いことキャリアを続けることができたのは、本当に奇跡だと思う」との見解を示した。

「あの競争の激しいF1界で、長い間戦い続けることができたのは特筆すべき偉業だ。普通の人生を送ることとはまったく違う世界の話で、どれだけタフなものであるか、私はよく知っている」

「レーシンググローブを投げ出したり、諦めようとしないだけでも、それは尊敬に値することなんだよ」

そしてF1から去るライコネンについて、ハッキネン氏は新しいスタートへのエールを贈った。

「厳しいレースから離れ、人生の新しいページを開くということは素晴らしいもの。F1に匹敵するほどの厳しい世界は他にないから、キミはどのような生き方をしてもうまくやっていけるだろう。本当に彼はここまでよくやったと思うし、労ってあげたいよ」

ハッキネン氏は2001年シーズン限りでマクラーレンから去り、後にF1からの引退を表明。その後継者として2002年、マクラーレン入りしたのが同じフィンランド出身のライコネンだった。2007年のフェラーリ在籍時代、F1王者となったライコネンは、ラリードライバーのキャリアも介してF1に復帰し、42歳となった2021年、F1総キャリア353レースで引退する運びとなった。

ハッキネン氏は20年もの長きに渡ってレース界の最前線で戦い続けた後輩ライコネンに対し、最大限の賛辞で労っている。

関連記事

DAZNについて

DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信！今すぐ下の記事をチェックしよう。

●  【番組表】直近の注目コンテンツは？
●  【お得】DAZNの料金・割引プランは？