角田裕毅、F1初挑戦での躍進に照準「間違いを恐れる必要はない、全力でプッシュする」｜F1

2021年アルファタウリからF1デビューの決まっている角田裕毅。チームの公式メディアを通じ、これまでのキャリアを振り返りつつ、新シーズンへの意気込みを示した。

「毎年少しずつうまくなっていると思います。これまで出場したカテゴリーではいずれも勝利を経験できました。F3のとき（2019年）はヨーロッパに住むのも最初で、特に4つのトラックは走るのも初めてでした。ヨーロッパのドライバーはみんな走行経験のあるサーキットばかりだったので、経験の差を埋めるのに苦労しました。でもF3ではモンツァで勝ち、（レッドブルのアドバイザー、ヘルムート）マルコ博士に高く評価してもらいましたね。それでF2に上がることができました」

2020年はF2に挑み、年間3位となった角田。このシーズンは自身にとっても大きな成長につながったと見ているようだ。

「F2で自分はあらゆることを改善できたと思っています。やはりドライバーとしての観点だけでなく、レースへのアプローチ方法だったり、心理学の面でもレースへ臨む気持ちの持ち方が変わりましたね。僕のレースキャリアでも最高の一つだったと思います」

「序盤からある程度強いライバルとも渡り合うことはできていましたが、シーズン半ばまで一貫性に欠けていました。途中からメンタルトレーナーと一緒に仕事をするようになり、レースに向けた準備やレース中のメンタルの持ち方など、多くのことを学びました。その結果、精神面でも大きく成長できたと自覚しています」

「F2序盤はタイヤのマネージメントに苦労しました。でもチームと前年のレースを研究して、どうやってタイヤを生かすべきかを学びました。結果的にピレリ・トロフィー（タイヤを最も効果的に使用したレーサーに贈られる賞）をもらったので、みんなの努力もそれで報われたと言えるかもしれません」

そして角田は「次のステップは簡単なことではないと分かっています。でもその瞬間が待ちきれません」と続け、F1の舞台へと照準を定めた。

「ルーキーとしてF1に挑みます。もちろん、可能な限り車に適応するため、最初から全力でプッシュするつもりです。間違いを恐れる必要はないと思っています。もしかしたらうまくいかないこともあるかもしれませんが、間違いから学ぶことも多いと確信しているので」

「日本のファンから多くの応援を受けることができて、本当に嬉しく思っているんです。2014年に小林可夢偉さんが走り、それから久しぶりに日本人がF1の舞台にたどり着きました。ここで成功するため、できる限りのことをしたい」

一方でアルファタウリがイタリアを本拠地にしているチームということもあり、“日本からイタリアに持っていくのなら？逆にイタリアから日本に持っていくのなら？”という質問には「日本からイタリアに持っていくものはお寿司！その逆なら、チーズですね。僕はブルーチーズが大好きなんです」と答えている。

そしてF1で22番を選んだ理由については「カートレースをしていた時から11番だったので11が良かったんですが、すでにセルジオ・ペレスの番号となっているので、2倍で22にしました。あと、2009年のF1で、尊敬しているジェンソン・バトンが22でチャンピオンになったこともあり、お気に入りです。このナンバーは佐藤琢磨さんが使用した（2006年～2007年にスーパーアグリで）番号でもあります」と発言。第3期ホンダのマシンを駆った先輩レーサーへのリスペクトも口にしている。

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