元王者ベッテル、同胞の後輩ミック・シューマッハの仕事ぶりを絶賛「ハースのけん引役であり、素晴らしい姿勢で任務を遂行した」｜F1

元王者セバスチャン・ベッテルが、ハースでのF1参戦1年目を終えた同胞ミック・シューマッハの戦いぶりをねぎらった。

2010年～2013年までドライバーズタイトル4連覇を果たしたドイツ人F1ドライバー、ベッテルは、幼少の頃からミハエル・シューマッハがアイドルだったと公言していた。そして2021年よりミハエルの愛息子、ミックがF1のカテゴリーに昇格することになり、以前から良好な師弟関係を築いている両者は、今季各所でコミュニケーションを取る姿が散見されていた。

ミックはハースでルーキーイヤーを戦ったものの、ポテンシャルに劣るマシンであることから10位以内の入賞は一度もなし。それでも予選では時折Q2進出を果たし、ほとんどのレースで僚友ニキータ・マゼピンより前方のグリッドを確保するなど、苦戦をしながらもレーサーとしての才能を存分に示していた。

ベッテルはそんなミックについて「マシンが十分な力を備えていないことから、彼を正しく評価することは難しいと思う」と前置きしながら、次のように賛辞の言葉を贈った。『F1』公式がその言葉を伝えている。

「力に乏しいマシンであっても、予選ではQ2に複数回進出した。そしてレースでは自分たちよりもはるかに速いマシンと競い、前方のクルマを追いかけた。これはとてつもない努力を伴うもので、とても大変なことなんだ」

「さらに、ミックはハースチーム全体をけん引する役割も担った。シーズン序盤からハースは開発が進んでおらず、ポテンシャルが貧弱だったことは誰の目にも明らかだった」

「そんな中で1シーズンを通して見た場合でも、ミックはきっちりと仕事をこなしていた。十分に力のないチームでも熱心にすべきことを積み重ね、毎日素晴らしい姿勢で任務を遂行していた」

そしてベッテルは「彼は毎日、パドックに早く来る一人でもあった。そしてその日の役割を終え、最後の一人として家に帰っていく。それは簡単にできるようなことじゃない」と続け、後輩ミック・シューマッハの献身ぶり、仕事熱心な姿勢に賛辞を贈った。

2022年もハースからの参戦が決まっているミック・シューマッハ。将来のチャンピオン候補の一人とも目されるF1屈指のサラブレッドについて、元王者ベッテルは英雄ミハエルの息子であるという以上に、一人のドライバーとして一目置いているようだ。

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