メルセデスのシートは来季フェルスタッペン＆ラッセル実現も？イギリス紙が考察｜F1

2021年、現在7連覇中の王者メルセデスはルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタスというラインナップで5季目に入った。だが、2022年にはレギュラードライバーが一新されることになるかもしれない。

イギリス紙『Express』は「メルセデスはハミルトンに代わるスターとして、レッドブルのマックス・フェルスタッペンを獲得するかもしれない」という見出しで、チャンピオンチームの現状について考察している。

「シルバーアロー（メルセデス）のドライバーは2人とも2021年までの契約を結んでいる状態だ。ボッタス、7度の王者ハミルトンはどちらも、1年の延長契約を結んだだけだ。したがってメルセデスは2022年にドライバーのセットを入れ替え、新たなドライバーを迎え入れる可能性がある。そこで有力となっているのがジョージ・ラッセルとマックス・フェルスタッペンだ。彼らはボッタス＆ハミルトンの後継者になるかもしれない」

「レッドブルとフェルスタッペンは2023年まで契約を結んでいる。だがヘルムート・マルコ氏（レッドブルアドバイザー）は23歳のオランダ人について、チームにチャンピオンシップを争えるだけの力がないと判断した場合、フェルスタッペン側から契約を解除できる条項があるとメディアの前で認めた。もし2021年に世界選手権でトップを争える力がレッドブルにあった場合、そのまま同チームで戦い続けることになる。だがメルセデスに全く及ばなかった場合、2021年限りでチームを去るだろう」

なお、レッドブル代表のクリスチャン・ホーナー氏は「基本的にドライバーとチームの契約は完全非公開であり、そのような契約条項はない」とメディアの前で否定していた。だがマルコ氏の発言により、フェルスタッペンはレッドブルに対して契約解除を申し入れる権利があるのではないかと言われている。

その際の移籍先は2022年のドライバーが定まっておらず、オランダ人ドライバーの才能を高く評価するメルセデス以外にあり得ないとの見方が強い。同チームのトト・ウォルフ代表もフェルスタッペンを迎え入れるものと見られる。

また、ラッセルも2022年からメルセデスのレギュラーシートをつかむでのはないかと目されている。ラッセルはメルセデスのジュニアプログラム出身ドライバーであり、昨季の第16戦サクヒールGPでは、欠場となったハミルトンの代役としてチャンピオンチームからスポット参戦となった。

同レースでは度重なるトラブルもあり9位に終わったラッセルだが、ラップリーダーとしてレースの大半を先導。また、タイムの伸び悩む同僚ボッタスを豪快に抜き去るなど、改めて才覚を示した一戦となった。

そして2021年限りでホンダはF1活動の終了を宣言しており、F1は11日、2022年～2025年にかけて各チームのエンジン開発について、一時凍結で合意に至ったと公表している。現地時間15日には今後レッドブル＆アルファタウリは2022年からパワーユニットについて、2021年でF1活動を終了するホンダからそのノウハウを受け継いで使用していくことを公表している。

一方でこの方針に伴い、2025年まで各チームのパワーバランスが大きく変わることがないとの見方も。そのような事情もあり、2021シーズンにレッドブルのポテンシャルがメルセデスに及ばなかった場合、フェルスタッペンはレッドブルから去るというシナリオは十分に現実味を帯びている。

いずれにしろ、2021年のF1開幕後に判明する各チームの戦力差は、来季以降のシート争いに多大な影響を及ぼすこととなりそうだ。

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