ウィリアムズのニコラス・ラティフィが、多数の誹謗中傷が寄せられていると自身の公式メディアで明かした。
2021年シーズンのF1は最終アブダビGPまでタイトルレースがもつれ、369.5ポイントで並ぶマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンは、最終直接対決で勝ったほうがドライバーズタイトル獲得という分かりやすい構図となった。
そしてこのレースの大半はハミルトンがラップリーダーとして周回を重ね、終盤に入ってもハミルトンの勝利は揺るぎないものと思われた。フェルスタッペン&レッドブル陣営としては成すすべなしの状況となったが、58周のファイナルラップまであと少しとなる53周目に状況が一変した。
ミック・シューマッハとバトルをしていたラティフィが、タイヤのパンクによりセクター3でクラッシュを喫する。これでレースはあと数周を残してセーフティーカー導入となった。
先頭のハミルトンはトラックポジションを失うおそれがあることから、セーフティーカー中はピットに入れず。2番手のフェルスタッペンはこの流れに乗じて第4スティントとなるソフトタイヤに履き替え、2番手のままコースに復帰した。
ラティフィのマシン除去が終わった後、1位と2位の間にいた周回遅れのマシンには先行することが許され、ハミルトンとフェルスタッペンの差がほとんどなくなった状態でグリーンフラッグのファイナルラップへと突入した。
残り1周のショートアタックとなった最後の周回では、フェルスタッペンがターン5でハミルトンを抜き、逆転でトップに立つ。そしてオランダ人ドライバーはそのままリーダーとしてフィニッシュチェッカーを受け、最終ラップ大逆転で初のドライバーズタイトルを手にした。
だが結果としてフェルスタッペン逆転優勝のチャンスを生んでしまったことから、クラッシュを喫したラティフィには世界中から多数の暴力的な言葉が寄せられていたという。ラティフィに本人が「あまりにひどい状況で、レースを終えてから、意図的にソーシャルメディアから遠ざかっていた」と明かした。
「僕への憎悪、脅迫、暴力的なメッセージは、この世界について回る厳しい現実でもあるから、驚きではなかった。自分に励ましのメッセージを送ってくれたたくさんのファンがいる一方、あまりにひどい言葉を浴びせてくる人もいた」
「このような誹謗中傷が生まれることはやはり残念で仕方ないよ。僕らのように世界の舞台で戦っているアスリートは、極度の監視下にあることをみんなわかっているはず。それなのにこのような残念なことになるとは。自分にとって衝撃的だったのは、憎悪などだけでなく、殺害予告とも取れるメッセージがあったことだ。これまで何度も見てきたように、スポーツにおいてネガティブな状況が引き起こされるのはつらいよ」
「もちろんあと数周で何かが変わるかわからなくても、僕らレーサーは常に全力を尽くして戦っている。それは勝利やポイントから遠ざかっているドライバーにとっても一緒だ。今回の結果に不平不満を持つ人がいるのもわかるし、僕に対して憎む人がいるのもわかる。だけど、僕自身だけでなく、僕の周囲の人々に対して暴力的な言葉や殺害予告のメッセージを送るのは理解できないよ」
「このような言葉を意見として使用する人は、真のF1ファンではないということを教えてくれる。自分に対して多くのネガティブな感情をぶつけてきた人たちにそのやり方を変えるよう説得しても、まず応じることはないだろう」
「ただ、このような呼びかけをすることは間違っていないと思うし、黙ったままでいることはできなかったんだ。そんな中でも自分を支持し、いつも背中を押してくれるファンのみなさんには改めて感謝の気持ちを抱いている。もちろん自分の支えになるメッセージもたくさん受け取ったよ。ほとんどが好意的な言葉だった一方で、一部のネガティブなメッセージに心苦しい気持ちにもなった」
「スポーツは本質的に競い合うものではあるけど、それは人々を切り離すネガティブな活動に利用されるものではなく、人々を結びつけるために存在すべきものだ。この考えを共有することで、行動する必要性がいかに大切なのか、誰か一人でも助けになったと思っていただけたのであれば、このアクションを起こした価値はあったと誇れるよ」
ラティフィはアブダビGP終了後、自身のクラッシュが引き金となって今季のタイトルレースに影響を及ぼしたことから謝罪のメッセージを発していた。カナダ人ドライバーには多くの労いのメッセージが寄せられた一方で、殺害予告などを含む、暴力的な言葉も多数受けていた模様だ。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月20日(木) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | フランスGP | 6月18日(金) ~ 19日(土) | 6月20日(日) |
第8戦 | シュタイアーマルクGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | トルコGP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第17戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第18戦 | メキシコGP | 11月5日(金) ~ 6日(土) | 11月7日(日) |
第19戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第20戦 | カタールGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第21戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |