ガスリー「ブラインドが多く難しい高速コース」サウジアラビアGPに意欲も、新設トラックによるラバーグリップ不足を懸念｜F1

第21戦サウジアラビアGPに向け、アルファタウリのピエール・ガスリーが意欲を示している。

前レースのカタールGPでは予選4番手ながらマックス・フェルスタッペンとバルテリ・ボッタスのグリッド降格により、2番手からスタートしたガスリー。だがアルファタウリのマシンはタイヤの消耗が激しいうえにレースペースに苦しみ、2ストップ作戦を余儀なくされる。結果として順位を大幅に落とし、ガスリーは11位フィニッシュとなった。

メキシコ、サンパウロ、カタールと3週続いた直近3レースを本人は次のように回顧している。チーム公式メディアを通じて語った。

「このトリプルヘッダーは、予選でとても良いパフォーマンスを見せられたと思う。メキシコで5番グリッド、ブラジル（サンパウロ）とカタールでは4番グリッドだった。カタールでは日曜日のようにクルマがうまくいかず、タイヤがすぐに劣化したレースもあった」

「残念な状況もあったけど、それが繰り返されないようチームと一緒にデータを検討していた。チャンピオンシップとしては残念ながらアルピーヌ勢がカタールGPで良い週末を過ごしたため、ポジションはより複雑（25ポイント差）になっている」

「自分にとってフロント・ローは2017年、日本でスーパーフォーミュラに出場して以来のことだった。再び最前列に立つことができて良かったし、ルイス（ハミルトン）と並ぶのはとてもクールな経験だった。将来、もっとたくさんこのポジションからスタートできることを願っているよ」

第21戦サウジアラビアGPに向けては、新設されたジェッダ・コーニッシュ・サーキットに懸念を示している。

「僕は今のところシミュレーターでしか走っていない。そこで見たことから判断すると、サウジは超高速コースのようだね。高速コーナーが多数あり、そのうちのいくつかはブラインドになっている。ドライビングの観点から、非常に複雑なようだった」

「さらに、路面がまったく新しい状況という課題もあると思う。これまでにレースをしたことのある車がなく、ラバーダウンはない。おそらくターマックからオイルがしみ出てくるだろうね。それはやはり懸念すべき点になるだろう。これは新しいサーキットでよく起こり得ることなんだ。そのため、今のところはグリップが非常に低いストリートサーキットという位置づけなんじゃないかな」

「あとはシミュレーターで走って思ったこととして、スピードが非常に速い一方でウォールがとても近いという点は気掛かりだね。コクピットから見た光景としても、とても印象的だった」

ガスリーは新設コースへの不安を口にしつつ「トラックのデータがまったく無いのは大きな課題になるね。金曜日からすぐにレーストラックでの周回を重ね、迅速に順応する必要がある。1周のショートアタックと（決勝用の）ロングランで理想的なセットが違ってくるという別の課題もあるけど、そこはうまく妥協点を見つけていきたい。できることをすべて行い、十分な準備をしてレースに挑むという大きな挑戦になる」と発言。アルファタウリのマシンはセットアップのバランスが難しいという問題についても吐露している。

新設されたジェッダの公道サーキットは急ピッチで作られたため、ガスリーが指摘したとおり路面の問題などが露呈されるのではないかとの懸念も。また、ランオフエリアがほとんどないため、一回のミスでそのままウォールにヒットという展開も十分に考えられる。

第21戦サウジアラビアGPはどのような結末になるのだろうか。残り2レース、コンストラクターズ5位争いではアルピーヌに差をつけられてしまったが、来季に向けていい形で今シーズンを締めくくりたいところ。ガスリー＆角田そろって金曜からジェッダの市街地コースに、いかにして適合できるかが躍進のカギとなる。

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