「あと数周あったら角田とも勝負できた」アメリカGP10位ベッテル、後方からの追い上げにタイヤマネージメントが奏功したと回顧｜F1

2021年のF1第17戦アメリカGP終了後、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルがレースを振り返った。

ベッテルはパワーユニット交換のペナルティにより18番手からのスタートとなるも、ユーズドのミディアムから同じくユーズドのミディアムへと17周目に変え、38周目からは新品のハードタイヤにチェンジ。終盤にはアントニオ・ジョビナッツィをパス。そしてキミ・ライコネンのスピンに乗じて10番手まで浮上し、フィニッシュチェッカーを受けた。グリッド降格をものともせず、粘りの走りで1ポイントを手にした。

レース後、10位でレースを終えたベッテルは「あと数周あったら（角田）ユウキとも勝負できた」と、2秒前方でフィニッシュした角田を交わしての9位浮上も現実的だったと語っている。

「まずはこのレースでポイントを獲得できて嬉しく思うよ。後ろからのスタートになったけど、チームが選んだ戦略もうまくいったね。手にしたポイントは1だけだったかもしれないけど、できる限りのことはやったと自負している」

「最後までペースは落ちなかったし、タイヤのアドバンテージも他のマシンよりあった。あと数周あったらユウキとも勝負できたはずだ」

アメリカGPのコース、サーキット・オブ・ジ・アメリカズはタイヤの消耗スピードが早く、チームによっては57周あるなか、8周目から早々にピットインを敢行。多くのチームが2ストップ作戦で完走を目指した。

ユーズドのミディアムでスタートしたベッテルは、同僚ランス・ストロール（18周目）の次に遅いタイミングで、17周目で最初のピットインとなった。

ベッテルは「みんなが予想よりも早くピットインしていったから、自分がユーズドのスティントでロングランできると知り、追い風になると思ったよ。最後のタイヤでアドバンテージを得られると思っていたからね。結果としてはうまくいった」と続け、タイヤマネージメントが奏功したと強調した。

アメリカGPでは18番手スタートから追い上げ、10位フィニッシュを果たした過去4度の元王者ベッテル。角田はソフトタイヤから早めにハード（9周目）、ハード（32周目）とつないだため、終盤の第3スティント時点ではベッテルのほうが6周分ほど消耗の少ないハードタイヤだった。

それだけにベッテルにとっては、1ポイント奪取を喜びつつも、9位角田にあと一歩届かなかったことは悔やまれる状況となっている模様だ。

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