メルセデス代表「ジョージの力に疑いの余地はない…常にマシンを速く走らせる」ラッセルを絶賛…今季苦戦もW13は潜在能力があると主張｜F1

メルセデスのトト・ヴォルフ代表が今季の状況について言及している。その中で新加入ジョージ・ラッセルの戦いぶりに賛辞を贈った。

2014年から2021年までコンストラクターズ8連覇を果たしたメルセデスは今季、ルイス・ハミルトンとラッセルのコンビで新レギュレーションの新たな戦いに挑んだ。

だがメルセデスの新型W13は、極小サイドポッドなどがまだ機能せず、バウンシングの問題などにも悩まされ、昨季までのような強さを見せることができていない。ライバルチームのフェラーリ、レッドブルを追う3番手のポジションとなっている。

そんな中でもラッセルは開幕から5戦連続で5位以上フィニッシュを果たしている唯一のドライバー。59ポイントを稼いでドライバーズランキング4位に付けており、36ポイントで総合6位の僚友ハミルトンを大きく上回る成績を残している。

ヴォルフ代表は「ジョージはGP3、F2でそれぞれ初年度からタイトルを手にしたし、とても優れたドライバーだと確信していた」とメルセデスジュニアドライバー出身のラッセルについて、称賛の内容で語っている。ドイツ『Sky Sports』がその言葉を伝えた。

「彼は昨季まで在籍したウィリアムズでさらに大きく成長したし、ウィリアムズはスクールとしての役割も機能していたね。そこでも存在感を示していたから、ジョージの持っている力に疑いの余地はなかった」

「ジョージはレースのある週末、成果を出すためにとても効果的なアプローチをしている。その姿勢がまた大好きなんだ。とても合理的なスタイルであり、たとえ2番手だろうが、11番手だろうが、常にマシンを速く走らせることに集中している」

「ルイスとジョージが一緒のチームにいることは我々にとって大きなプラスだ。二人ともとてつもなくレベルが高いドライバーだからね。そして、チャンピオンシップを戦ううえで、これ以上の組み合わせはなかった」

フェラーリ、レッドブルを追う現状については「私たちのマシンには可能性があるし、速いことは確かだ。ただ、その可能性を解き放つ方法がわからないんだ。その狭い範囲を探るのが難しいクルマになっている」と語り、W13の潜在能力は十分にあるはずだと説いている。

「マシンのポテンシャルを引き出すための時間がかかっていて、それが苦痛なプロセスになっている。ドライバーからのフィードバックとマシンが示しているデータが合致しないことも多々あるからね」

「過去数年を振り返ると、データとドライバーの感じている部分が一致しないなんてことはまずなかった。それだけに今は改善策を見つけるという手段が、かつてないほど困難になっている」

他のチームに比べてバウンシングの傾向も強く、難しい特性となっているメルセデスW13。そんな中でもラッセルは確かな速さとともに、着実に結果を残す安定感もトラック上で見せている。

それだけにヴォルフ代表は、ウィリアムズでの下積みが長かったラッセルについて、どんなマシンでも常に最善を尽くすという点から絶大な信頼を寄せている模様だ。

Getty Images

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