角田裕毅「今季一番厳しいレース」第11戦は為すすべなしで苦慮…アルファタウリ幹部は次戦からの新アップデート投入を明言、改善なるか｜F1

アルファタウリの角田裕毅が、第11戦オーストリアGPを終え、コメントを発している。

角田は予選で14番グリッドを獲得するも、土曜日のスプリントレースでは17番手まで順位を落とした。決勝ではバルテリ・ボッタスのグリッド降格により、16番手よりスタートに。

だがアルファタウリのAT03はレッドブルリンクでレースペースが伸びず、なかなか順位を上げることができず。結局ピエール・ガスリーは2度の5秒ペナルティを課されて15位、角田もアルファロメオやアストンマーティン勢にオーバーテイクを許し、16位に終わっている。

レース後に角田はチーム公式メディアを通じて「今日は大変だった。とても長いレースになった」と辛抱強さが求められたと振り返っている。

「今週末はレースペースがほとんどなく、FP2からずっと苦労が続いていた。マシンはとてもスリッピーで、それを改善するためのポジティブなデータもほとんど得られなかった」

「それでもここまで苦戦してしまった理由が何であるか、チームとしてしっかり分析する必要がある。今日は全力を尽くしたつもりですが、個人としてこれ以上何ができたかというと、不可能だったと思います」

角田は「全体的に見ても、この週末は今季一番厳しい内容のレースだった」と、今季最も苦しんだと正直な感想を吐露している。

僚友ガスリーもオーストリアでは相当苦労したと述べた。

「本当に難しいレースだった。大きなリセットが必要だと思う」

「セバスチャン（ベッテル）との接触については、映像はまだ見ていないけど、自分にペナルティが課されたことから、こちらに落ち度があるということなんだと思う。ターン4はとてもトリッキーで、自分としても可能な限り戦ったつもりだったが、レースペースが伸びずどうしようもなかった」

「なぜここまで遅いのかをしっかり把握し、次のレースに向けて改善させていきたい。新しいパッケージ導入となれば、前進して中盤での競争力を再び持つことは可能なはずだ」

アルファタウリのテクニカルディレクター、ジョディ・エギントン氏も「良い方向の進歩を遂げることができず、本当に難しいレースとなってしまった」と語っている。

「ピエールは複数回のタイムペナルティが課された。早い段階で2ストップになることは明らかだったのに、トラフィックに巻き込まれ、展開も向かなかった。ユウキも同様で、ピットストップで流れを変えようとしても、とにかくペースが足りなかった」

一方で「我々は次のフランスGPに向け、マシンのアップデートを準備して中団争いで再び競争力を身につけたい」と発言。次の第12戦フランスGPでアップデートを投入すると示唆している。

今季は22レースあるうちの11戦を消化。オーストリアGPは事実上の折り返し地点となったが、アルファタウリはコンストラクターズランキングでハースに抜かれ、7位から8位に転落している。

ドライバーズランキングでも2戦連続入賞となったミック・シューマッハ（12ポイント）に抜かれ、角田（11ポイント）は総合16位に順位を下げてしまった。

後半戦初戦となるポールリカール・サーキットで、アルファタウリはアップデートによってポテンシャルを高めることができるのだろうか。中1週を経ての第12戦フランスGP（7月24日決勝）から巻き返すためにも、アルファタウリは次戦からの大幅な改善が期待されるところだ。

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