ベッテルが今季でF1引退…ハミルトンやロズベルグ、アロンソ、ウェバーら長年のライバルたちも盟友の引退を惜しむ｜F1

2010年～2013年のF1王者、セバスチャン・ベッテルが2022年シーズン限りでのF1引退を表明した。

この発表を受けて、長年の好敵手やベッテルを慕う後輩ドライバーなどが惜別のコメントを発している。

長年競い合ってきたメルセデスのルイス・ハミルトンは「セブ、君を競争相手と呼べることはとても光栄なことだった。そして、友人として呼べることはそれ以上に光栄なことだよ」とメッセージを発している。

「君と競ってきて、少しでも上回ることがこのスポーツに携わるうえで常に目標となっていた。セブがこれからどのような道を選んだとしても、きっと刺激的で意味の大きなことになるだろう。愛しているよ」

ベッテルの2歳年上であり、ベッテルの次となる3人目のドイツ人年間王者となったニコ・ロズベルグ氏も、SNSを通じて「素晴らしいキャリアだった。セブに祝福を！ 自分にとっては最もリスペクトをするドライバーの一人であり、強大なライバルだった。まさに生ける伝説であり、4度のタイトルは本当に素晴らしい栄光だと思う。これからの将来も最善を尽くしてほしい」と労いの言葉をかけている。

ベッテルにとって憧れの存在、ミハエル・シューマッハ氏の愛息子であり、ベッテルを師として慕うハースのミック・シューマッハも「あなたがF1から去るなんて。とても寂しいよ」と偉大な先輩の引退を惜しんだ。

「引退はとても寂しいことだけど、それと同時にあなたがこれから新しい人生の章を迎えることについて喜びたい。僕にとって今でも重要な存在であり、これまで築いてきた友情に感謝したい。一緒にする最後のレースが待ち遠しいよ。ありがとうセブ。あなたは自分にとってインスピレーションをくれる存在だ」

長年の好敵手でもある現アルピーヌのフェルナンド・アロンソも「あなたのご多幸を祈るよ。そして僕らの競技においてレジェンドであり、とんでもない競争相手だった」と賛辞の言葉を贈っている。

Getty Images

レッドブル時代のチームメートであり、チーム間でタイトルを競った相手であるマーク・ウェバー氏も「センセーショナルなキャリアメイトだった。グリッドを離れ、これから未知の世界を見つけに向かうのだろう」と友であり、かつての好敵手を称えている。

同じくレッドブルでコンビを組んだ、現マクラーレンのダニエル・リカルドも「なんてレジェンドだ、かつてのメイト。幸せなキャリアを送って去ることになるね」と述べている。

フェラーリで2019年、2020年と2シーズンコンビを組んだシャルル・ルクレールは「なんて人物、なんてドライバーなんだろう。セブ、君がいなくなるなんて、寂しくなるよ」と、2019年のシンガポールGPでベッテルと一緒に撮影した写真を添えた。

レッドブルの後輩であり、昨季のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは「セブ、素晴らしいキャリアを送ったね。僕はあなたとトラック上で競うことができて、本当に嬉しいよ。あなたが去るまでのレース、もう一度素晴らしいものにしよう」とリスペクトの言葉を発している。

レーシング・ポイントからアストンマーティンにチームが変わるタイミングで、ベッテルと入れ替わる形で押し出され、ベッテルの古巣レッドブルに2021年から加わったセルジオ・ペレスも次のようなメッセージを記した。

「何年も一緒にレースをしてきたセバスチャンが、グリッド上からいなくなるなんて信じられないよ。幸せな引退だと思う。あなたのことを誇りに思っているし、あなたがこの競技で達成したすべての記録を称えたい。今後は家族と一緒に過ごす時間を大切にしてほしい」

2007年のF1デビュー以来、16シーズンに渡ってF1で奮闘し続けたベッテル。BMWザウバー、トロ・ロッソ、レッドブル、フェラーリ、アストンマーティンと名門チームを渡り歩き、数々の名勝負を繰り広げた。

時に熱くなることはあったものの、慈善活動に尽力し、社会問題について規範的な姿勢を示すことでも知られたベッテル。トラック内外を問わず、多くのドライバーからリスペクトを受ける人格者でもあっただけに、ライバルたちもベッテルのF1引退を残念に思っているようだ。

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