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モータースポーツ

【コラム】第21回「レッドブル創業者逝去で、ホンダとの関係はどうなる?」後編|F1解説者ムッシュ柴田のピットイン

【コラム】第21回「レッドブル創業者逝去で、ホンダとの関係はどうなる?」後編|F1解説者ムッシュ柴田のピットインDAZN
【F1 コラム】解説者も務めるモータースポーツジャーナリスト、柴田久仁夫がF1の今に迫る。
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ホンダは今後、F1の舞台に戻ってくるのか!?

前回のコラムでは、レッドブル創業者ディートリヒ・マテシッツ氏が他界したことを受け、レッドブルレーシングとホンダの関係性が変わって行く可能性を述べてみました。

後編となる今回のコラムでは、もし変わるとしたらホンダのF1復帰も視野に入ってくるのではないか、というような話をしたいと思います。

そう感じる大きな根拠が、2020年10月にホンダが(2021年限りでの)F1活動終了を発表してからここまでのわずか2年で、ホンダ及びF1を取り巻く状況が大きく変わったという事実です。

2022-05-05 Miami International Autodrome Circuit F1 Formula 1Getty Images

中でも大きな変化が、北米でのF1人気の沸騰です。北米はホンダにとって最重要市場ですが、以前から根強い人気のあったカナダ、メキシコに加え、アメリカ合衆国でもここ1、2年のF1人気は凄いことになっています。

主な要因は『NETFLIX』でのF1ドキュメンタリーの配信やSNS発信のおかげだと思いますが、これまで何十年もF1にそっぽを向き続けてきたアメリカ人たちが、こんなにも熱い視線を注ぎ始めたことに、ある種の感慨を禁じ得ません。

今年初開催のマイアミは合計40万人が押し寄せ、今回のオースチンもチケット完売でした。来年には新たにラスベガスGPが始まり、アメリカだけでなんと3つのグランプリが開催されます。

つまりホンダにとってF1が、これまで以上に有効な北米での販促ツールになった。言い換えればホンダのマーケティング戦略上、F1が無視できない存在になったということです。

2022-11-02 Audi 2026 F1 Formula 1Getty Images

一方でホンダを含む世界の自動車メーカーは、EV(電気自動車)へのシフトを急いでいます。では内燃機関で化石燃料を燃やしてCO2を吐き出すF1は、彼らにとって政治的に正しくない存在となってしまうのか。しかし必ずしも、そうではないようです。

その証拠にアウディはF1参戦を決め、レッドブルとの交渉が頓挫したポルシェもまだ参入を諦めていない。他にも少なくとももうひとつのメーカーが、参戦検討中と言われています。F1が100%電気になる可能性が、現時点ではほとんどゼロであるにもかかわらず、自動車メーカーを惹きつけているのはなぜなのでしょう。

ひとつは前述したようなマーケティング的な魅力、自社のブランドイメージを上げるのに格好の媒体であると、考えているのでしょう。そしてもうひとつが、F1もエコになりつつあるという事実です。

2026年からのF1は「電気エネルギーの利用を5割まで高め、100%カーボンニュートラルの燃料が用いられる」ことになりました。電気出力の割合が増えることで、燃料消費が減る。そして100%持続可能な燃料を用いることで、排ガスから化石炭素が放出されない。

この方向性を推し進めれば、必ずしもEVでなくてもカーボンニュートラルの目標は達成できるということです。

2022-11-02 Verstappen Red Bull Suzuka Honda Logo F1 Formula 1Getty Images

ただしこの新技術規約の下で戦闘力のあるパワーユニットを開発するのは、相当に達成困難なミッションです。なにしろ今季のF1は10%のバイオ燃料しか含まれていませんが、予想以上にパワーロスが大きく、各メーカーかなり苦労したということです。それが2026年には100%カーボンニュートラルの燃料になり、それでも1000馬力を出さないといけない。

しかしハードルが高ければ高いほど燃えるのが、ホンダの技術者たちです。実際、ホンダのモータースポーツ専門会社HRC(ホンダ・レーシングコーポレーション)では、レーシングエンジン用のバイオ燃料の開発、そして燃焼技術の改良を今も続けていると、浅木泰昭四輪開発部長は言明しています。

2022-11-02 Tsunoda Yuki Alphatauri Suzuka F1 Formula 1Getty Images

これだけいろんな条件が整ってしまった以上、2026年からの本格復帰に向けて機は熟したと考えられます。一方でレッドブルは現在、自前でパワーユニットを開発しているわけですが、この1、2年でホンダの技術力の高さをさらに実感したはず。

と、ここまで述べてきたことを総合すると、2026年からのレッドブル・ホンダ復活の可能性はかなり高いと見るべきでしょう。

さらにいえばマテシッツ氏は生前、アルファタウリ(旧トロロッソ)を売却したがっていました。ホンダが段階的にこのイタリアチームに資本参加し、レッドブルと共同で車体開発をしながらノウハウを蓄積し、最終的にホンダのワークスチームとして生まれ変わる。それが実現したら、最高ですね。

文・柴田久仁夫(しばた・くにお)

1956年静岡県生まれ。1980年代よりフランス・パリを拠点とし、TV番組制作の現場で手腕を振るう。1987年よりF1の世界にも足を踏み入れ、それ以来数々のレースを取材してきた。訪れたサーキットでは素足でトラックの感触を確かめるというライフワークも行っている。2016年より本拠地を東京に移し、現在は『DAZN』のモータースポーツ中継でも解説を務める。

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【レース情報】
F1  第21戦:サンパウロGP
11月12日(土)0:30~フリー走行1回目
11月12日(土)4:00~予選
11月13日(日)0:30~フリー走行2回目
11月13日(日)4:30~スプリントレース
11月14日(月)3:00~決勝

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦バーレーンGP 3月18日(金) ~19日(土)3月20日(日)
第2戦サウジアラビアGP 3月25日(金) ~26日(土)3月27日(日)
第3戦オーストラリアGP 4月8日(金) ~4月9日(土)4月10日(日)
第4戦エミリア・ロマーニャGP 4月22日(金) ~ 23日(土)4月24日(日)
第5戦マイアミGP 5月6日(木) ~7日(土)5月8日(日)
第6戦スペインGP 5月20日(金) ~21日(土)5月22日(日)
第7戦モナコGP 5月27日(金) ~ 28日(土)5月29日(日)
第8戦アゼルバイジャンGP 6月10日(金) ~11日(土)6月12日(日)
第9戦カナダGP 6月17日(金) ~ 18日(土)6月19日(日)
第10戦イギリスGP 7月1日(金) ~ 2日(土)7月3日(日)
第11戦オーストリアGP 7月8日(金) ~9日(土)7月10日(日)
第12戦フランスGP 7月22日(金) ~23日(土)7月24日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月29日(金) ~ 30日(土)7月31日(日)
第14戦ベルギーGP 8月26日(金) ~ 27日(土)8月28日(日)
第15戦オランダGP 9月2日(金) ~3日(土)9月4日(日)
第16戦イタリアGP 9月9日(金) ~ 10日(土)9月11日(日)
第17戦シンガポールGP 9月30日(金) ~10月 1日(土)10月2日(日)
第18戦日本GP 10月7日(金) ~ 8日(土)10月9日(日)
第19戦アメリカGP 10月21日(金) ~ 22日(土)10月23日(日)
第20戦メキシコGP 10月28日(金) ~ 29日(土)10月30日(日)
第21戦サンパウロGP 11月11日(金) ~ 12日(土)11月13日(日)
第22戦アブダビGP 11月18日(金) ~ 19日(土)11月20日(日)