レッドブルのドライバー人事を統括するヘルムート・マルコ博士が、まだ来季のシートが決まっていないハースの1枠について自身の見解を示している。
2022年シーズン、第18戦日本GP開催中の土曜日午前にピエール・ガスリーの来季アルピーヌ行き、そしてニック・デ・フリースのアルファタウリ加入が併せて発表された。後日、ウィリアムズはF2で総合3位に付けているローガン・サージェントがスーパーライセンス取得条件をクリアした場合、来季のレギュラーシートを獲得する方針であることを示した。
現時点で来季、10チーム中シートが定まっていないのはハースとウィリアムズの2つのみ。前述のとおり、サージェントはライセンス条件クリアが有力なため、事実上未確定なのはハースの1枠のみとなっている。
現在ハースに在籍するミック・シューマッハが契約延長となるのか注目される一方で、35歳のベテランであるニコ・ヒュルケンベルグがシートを獲得するのではないかとの見方が強い。
レッドブルの重鎮、マルコ博士は欧州大手メディア『RTL』に対して「ハースはベテランに頼るだろう」と口にしている。
「ハースは今いる(ケビン)マグヌッセンが経験豊富だ。もし将来有望で目に見えて素晴らしい若い才能があれば、その若者に頼るだろうね」
「だが現時点でその条件をクリアする人物はいない。ハースにしてみたら、チャンピオンシップを戦ううえで多額の資金がかかっている。おそらく彼らは安定感のあるベテランに頼ることになるんじゃないかな。実際にそうしたいはずだよ」
「実際にそのような傾向は見て取れる。それはチーム内において、ミックに対する信頼が欠けていることを示したものだ」
「チームが10位であろうと8位であろうと、それは数百万ユーロ(数億円)の差でしかない。ヒュルケンベルグにはオーラがある。彼は与えられたチャンスでしっかり結果を残せるドライバーだと証明して見せた。スーパーサブとしてマシンに乗り込み、走り切る仕事ぶりを見せていたからね。それが多くのことを物語っていると思うよ」
ミック・シューマッハは言わずと知れた7度王者ミハエルの愛息子。2020年にF2チャンピオンとなり、2021年にハースでF1デビューを果たしている。初年度は競争力に乏しいマシンであるうえに、実力に懐疑的な見方のあるニキータ・マゼピンが僚友だったこともあり、ミックが批判の的となるケースは、そこまで多くなかった。
Getty Images
だが2年目の2022年は同僚が経験豊富なマグヌッセンにスイッチとなると、シューマッハはチームメートに及ばない状況が明確化する。そして第2戦サウジアラビアGP予選、第7戦モナコGP決勝ではともに大クラッシュを喫したことにより、マシンを大きく壊してチーム財政を圧迫する状況も誘発した。
その後ミックはイギリスGP、オーストリアGPと2レース連続で入賞を果たして12ポイントを稼いだが、ここまでの入賞はこの2度のみ。他のドライバーが続々来季のシートを確定させる一方でミックの動向は不明瞭となっており、フェラーリ・ドライバー・アカデミーからも外されるのではないかと言われている。
来季、ハースの1枠は誰が収まることになるのだろうか。F1でのキャリア続行を望むダニエル・リカルドにハースから打診があったとされるが、リカルド側はこの申し入れを断ったと伝えられている。となると、やはりヒュルケンベルグが最有力候補の模様だ。
なお、ヒュルケンベルグと言えば2020年中頃レッドブルのレギュラードライバー候補に浮上し、実際に本人もレッドブル側と接触していたことを認めて話題になった。レーシング・ポイント(現アストンマーティン)と契約切れとなる、セルジオ・ペレスが同年の終盤に存在感を示したことから、2021年よりレッドブルのセカンドシートはメキシコ人ドライバーに決まり、ヒュルケンベルグのレッドブル加入は消滅。それをヒュルケンベルグ本人が公言していた。この一件があったように、レッドブルグループのドライバー人事を統括するマルコ博士は、獲得リストに加えるほどヒュルケンベルグを以前から高く評価していたようだ。
果たしてシューマッハJr.はF1のシートを2シーズンで失ってしまうのか。チーム運営の実情を知るマルコ博士が語ったとおり、ハースとしてはマシンを壊さないベテランに託したいというのが本音なのかもしれない。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月18日(金) ~19日(土) | 3月20日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月25日(金) ~26日(土) | 3月27日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 4月8日(金) ~4月9日(土) | 4月10日(日) |
第4戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月22日(金) ~ 23日(土) | 4月24日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月6日(木) ~7日(土) | 5月8日(日) |
第6戦 | スペインGP | 5月20日(金) ~21日(土) | 5月22日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月27日(金) ~ 28日(土) | 5月29日(日) |
第8戦 | アゼルバイジャンGP | 6月10日(金) ~11日(土) | 6月12日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月17日(金) ~ 18日(土) | 6月19日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月1日(金) ~ 2日(土) | 7月3日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 7月8日(金) ~9日(土) | 7月10日(日) |
第12戦 | フランスGP | 7月22日(金) ~23日(土) | 7月24日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月29日(金) ~ 30日(土) | 7月31日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 8月26日(金) ~ 27日(土) | 8月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 9月2日(金) ~3日(土) | 9月4日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月9日(金) ~ 10日(土) | 9月11日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月30日(金) ~10月 1日(土) | 10月2日(日) |
第18戦 | 日本GP | 10月7日(金) ~ 8日(土) | 10月9日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月21日(金) ~ 22日(土) | 10月23日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月28日(金) ~ 29日(土) | 10月30日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月11日(金) ~ 12日(土) | 11月13日(日) |
第22戦 | アブダビGP | 11月18日(金) ~ 19日(土) | 11月20日(日) |