ミック・シューマッハ「ハースの決断はとても残念」シート喪失に落胆も「自分はF1で走るべき。強くなって戻ってくる」｜F1

ハースF1チームは17日、2シーズン在籍したミック・シューマッハと来季の契約を結ばないと公表した。それから間もなく、ハースはその代案として35歳のベテランドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグが2023年のレギュラーシートに収まることを公表している。

今季限りで契約満了となるミックは自らのSNSを通じ、不満あらわな言葉を用いて声明を述べている。

「まず、契約を更新しないという決断をしたハースについて、とても残念に思っている。それでもこの機会を与えてくれたハース、そしてフェラーリの両方に感謝したい」

「自分がハースで過ごした月日は、技術的にも人間的にも、僕が成長するのを大きく後押ししてくれた。特に簡単な状況ではありませんでしたが、自分がこのF1というスポーツをどれだけ愛しているか、改めて実感した。その道はバンプが多く、決して滑らかではなかったかもしれない。それでもここまで自分は常に改善してきたつもりです」

「ただ、自分はF1で走るべきドライバーだと自負しているし、このトピックは閉じられたものではない。この挫折を自分の糧にして、強くなって戻ってくる。僕の情熱はF1にある。スターティンググリッドに戻ってくるため、これからも懸命に戦うつもりだ」

1999年生まれ、現在23歳のミック・シューマッハは言わずと知れた7度の王者、ミハエルの愛息子。2020年にF2で総合優勝を達成し、2021年よりハースでF1デビューを果たした。

初年度は僚友がニキータ・マゼピンだったこと、ハースの競争力がシーズンを通じて最下位だったこともあり、そこまで批判の的とはならなかった。だがF1で2年目となる2022年、チームメイトがケビン・マグヌッセンにスイッチすると、ミックは僚友との比較で一気に劣勢となる。

また、今季はサウジアラビアGP予選、モナコGP決勝と複数回マシンを大破させたことにより、チームの財政事情を大きく圧迫させたとも伝えられている。その後第10戦イギリスGP、第11戦オーストリアGPで2戦連続入賞を果たしてここまで12ポイントを稼いだが、3シーズン目の契約を勝ち取ることができなかった。

現時点でハース離脱後、ミックの去就は不透明となっており、フェラーリ・ドライバー・アカデミーの対象から外れるのではないかとのうわさもある。メルセデスのトト・ヴォルフ代表はミックをリザーブドライバーとして招き入れるプランに関心を示しているとの報道も。

2021年よりF1の舞台で復活したシューマッハの名は、2シーズンのみで消えてしまうのだろうか。来季からどのような道に進むのか、引き続きミックの立ち回りに注目が集まる。

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